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腰からお尻の痛み!骨盤の関節が原因かも。〜仙腸関節障害〜

こんにちは!久留米市安武町にある「まつもと整形外科」の理学療法士の野口です。

 

今回は、仙腸関節障害についての話をさせていただきます。

 

●仙腸関節障害とは

腰痛を起こす原因として、様々な原因がありますが、その一つとして挙げられるのが仙腸関節障害です。

仙腸関節は、骨盤の後方でお尻の真ん中にある仙骨とその左右に張り出している腸骨の間の関節のことを指します。関節と言われていますが数ミリしか動かないと言われています。しかし、上半身の重さを支え、歩くときなどの足の動きの支点となる部位になり、大きな負担がかかる部位になります。この部位が動くなどの刺激が起き、炎症を起こすと腰や、お尻、足、そけい部などに痛みが起こります。これを仙腸関節障害と言います。

 

妊娠・出産や生理時などに骨盤が開き、仙腸関節がゆるみやすい女性に多いとされています。

 

●診断方法

仙腸関節障害はレントゲンなどの画像検査ではわかりにくいとされており、診断としては患者さんに最も痛いところを指してもらう「ワンフィンガーテスト」や、仙腸関節付近に局所麻酔薬のブロック注射をして痛みが軽減するかどうかを見る診断法が用いられます。また、コルセットなどで骨盤を固定することにより症状が軽減する場合は仙腸関節障害の可能性があるといえます。

 

●治療

治療としては、コルセットや服薬、ブロック注射などが用いられます。また、骨盤矯正などにより骨盤のズレを調整することにより痛みは軽減すると言われています。また、骨盤がズレて痛みを起こさないよう骨盤を安定させるための運動療法が必要と言われています。

 

●運動方法

運動療法としては、骨盤を安定させる腹横筋や骨盤底筋群を働かせる運動を行います。

腹横筋、骨盤底筋群を働かせる運動としてドローインを行います。ドローインは呼吸の時に吸ったときにお腹を膨らませ、吐いたときに凹ませる運動です。特に吐くことを強調することでお腹を縮こませ締め付けることにより骨盤を安定させます。この腹横筋の締め付ける方向はコルセットで締め付ける方向と同じであり、コルセットは腹横筋の代わりをしてくれる補助具とも言えます。また、同時にお尻の穴を引き締めることを意識することで骨盤底筋群の働きを促すことができると言われています。

この運動を中心に体幹などを鍛える運動を行うことで骨盤を安定させ、仙腸関節の負担を減らすことで仙腸関節障害は治療、予防できると言われています。

 

仙腸関節障害に関すること、運動に関することは詳しくは当院の理学療法士、作業療法士にご相談ください。

2023年03月13日