『変形性股関節症』とは??

 

福岡県久留米市安武町にある「まつもと整形外科」

 

こんにちはまつもと整形外科の理学療法士です

今回は『変形性股関節症』についてお話させていただきます

 

 

変形性股関節症の概要と原因

変形性股関節症は、股関節の関節軟骨が摩耗・破壊されることで起こる関節疾患で、股関節に痛みが出ます。関節軟骨が摩耗して無くなると、骨同士が直接摩擦することで痛みや変形が生じます。症状の進行には個人差があり、原因も様々で複数存在します。

遺伝的要素や加齢による変性、肥満、関節の過度な負担や使用、過去の負傷(股関節の骨折)などが原因となることが多いです。また、関節の形状や位置が不適切な場合、変形性股関節症を引き起こすリスクが高まります。股関節は歩行に不可欠な関節であり、日常生活に支障が出る恐れがあり、生活習慣や運動状況に関して注意することが重要です。適切な予防や早期治療が病状の進行を遅らせる助けとなり、日常生活の質を向上させます。

 

変形性股関節症のリスクファクター

変形性股関節症のリスクファクターには、年齢、性別、遺伝、肥満、関節の過度な使用や負担が含まれます。まず、加齢は関節軟骨の劣化を招くため、高齢者ほど症状が現れる可能性が高いです。また、女性はホルモンの変化や骨密度の低下により、変形性股関節症の発症リスクが高まります。遺伝的な要素も関与しており、家族に変形性股関節症の方がいる場合、病気を発症するリスクが高くなります。肥満は関節に過剰な負担をかけるため、体重の管理も重要になります。また、運動不足や関節の過度な使用が、関節軟骨の劣化を促進します。これらのリスクファクターを把握し、適切な生活習慣や運動を維持することで、変形性股関節症の発症リスクを低減できます。

 

変形性股関節症の症状と診断

変形性股関節症の主な症状は、股関節の痛みと運動制限(可動域制限)です。初期段階では、運動時に痛みが生じることが多く、安静時は痛みが緩和されます。股関節の周囲の筋肉が硬くなり、関節の可動域が低下することも特徴的です。診断は、症状の聴取や身体検査、関節の可動域の評価に加え、X線やMRIなどの画像検査を行うことで確定されます。医師は検査結果をもとに、症状の進行度や患者の生活状況に応じた治療計画を立てます。

 

初期から進行期の症状と状態の変化

変形性股関節症の症状は、初期から進行期にかけて変化します。初期の症状は、運動時の痛みや筋肉の硬さ、関節の可動域の低下ですが、病状が進行すると、安静時の痛みや関節の変形、関節裂隙の狭小化、歩行障害などが現れます。更に進行すると、関節の可動域が大幅に低下し、日常生活や趣味に制限が生じます。治療は症状進行度に応じて変化し、初期ではリハビリテーションや筋力トレーニング、薬物療法が中心ですが、進行期では手術が必要となることもあります。医師や理学療法士の指導のもと、症状や進行度に応じたアプローチが重要です。

 

 

医師による診断方法と検査一覧

医師による股関節の診断方法は、まず患者様の症状や生活環境などを聴取し、患者様の運動機能や歩行動作を観察します。筋力や関節可動域の確認が行われることが多く、痛みを誘発する特定の動作があるかどうかも調べることもあります。

画像検査は必ず行われ、X線検査で関節の状態や変形の程度を確認し、関節リウマチや感染などの他の病気を疑う場合は、血液検査などが追加で実施されることもあります。

これらの検査結果を基にして、正確な診断を行い、適切な治療法を提案します。

 

変形性股関節症に対する運動療法

変形性股関節症に対する運動療法は、筋力の強化や関節可動域の維持を目的としています。リハビリにて痛みが軽減されることもあり、リハビリが重要な役割を果たします。

筋力トレーニングでは、大腿四頭筋や臀筋群がターゲットとなり、これらの筋肉を鍛えることで関節への負担を減らします。また、ストレッチングで筋肉をほぐすことも効果的です。

日常生活で注意すべきことは、体重の管理や正しい姿勢を保つことです。適度な運動も推奨され、歩行や水中運動が特に効果的です。ただし、痛みがある場合は無理をせず、医師や理学療法士と相談しながら運動メニューを組むことが大切です。

 

運動療法の注意点と効果的な実践方法

運動療法を行う際の注意点として、無理をせず痛みに配慮しながら行うことや、運動前後のストレッチを欠かさないことが重要です。また、患部に負担をかけないよう、適切な負荷や回数設定が重要です。

効果的な実践方法として、筋力トレーニングでは負荷を徐々に増やしていくことや、自宅で行える簡単なエクササイズも取り入れて、継続的にリハビリを行うことが大切です。ストレッチングについては、短時間でも数回行うことで筋肉をほぐす効果が期待できます。

最後に、運動療法を行う際は理学療法士と連携し、適切な指導を受けることも重要です。一人一人に合った運動方法を検討していきます。

 

 

リハビリテーションの基本プログラムとアプローチ

股関節の変形や痛みに対処するため、リハビリは欠かせません。筋力強化や関節可動域の改善が重要です。

筋力トレーニングは、関節周囲の筋肉を鍛えることで関節の安定性を高め、負担を軽減します。特に大腿四頭筋は股関節と膝関節の両方に影響を与えるため、強化が重要です。

ストレッチは、関節可動域の向上と筋肉の柔軟性を促す効果があります。適切なストレッチで関節や筋肉の緊張を和らげ、運動機能を向上させることができます。

リハビリのアプローチは、患者の症状や個別の状況に合わせて医師やリハビリ専門家と相談し、適切な方法を行うことが大切です。その他、日常生活での姿勢や歩行の改善や、適度な運動習慣の継続も関節機能の維持に役立ちます。

 

自宅でできる股関節ケアと予防策

自宅で股関節をケアする方法としては、ストレッチや筋力トレーニングが有効です。例えば、大腿四頭筋の強化にはスクワットやレッグエクステンションが効果的です。ストレッチには、座った状態で足を交差させ上げた膝を押す方法などがあります。しかし、スクワットなどのエクササイズは姿勢やフォームが悪いと、股関節だけではなく膝関節にも負担がかかって膝痛悪化の原因にもなるので注意が必要です。

また、体重管理や運動習慣の維持が股関節の予防に役立ちます。肥満は関節に負担をかける要因となるため、適切な体重を維持することが大切です。運動習慣は、筋力維持や関節可動域の向上に寄与し、股関節の健康維持に役立ちます。

さらに、正しい姿勢や歩行方法を意識することも重要です。悪い姿勢や歩行は関節への負担を増やす原因となりますので、日常生活で意識して改善することが望ましいです。

 

まとめ:変形性股関節症の適切な治療とケア

変形性股関節症に対しては、リハビリや自宅でのケアが大切です。筋力トレーニングやストレッチを実践し、関節の安定性や可動域を向上させましょう。また、生活習慣の改善や適切な運動習慣の継続も股関節の健康維持に繋がります。

 

 

【参考文献】

・日本整形外科学会,変形性股関節症 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/hip_osteoarthritis.html

・日本理学療法士協会,変形性股関節症 https://www.japanpt.or.jp/activity/asset/pdf/handbook17_whole_compressed.pdf

2024年05月10日