冷え性〜原因と種類〜

久留米市安武町にある「まつもと整形外科」、理学療法士の小塩です。

 

最近では、朝晩寒くなってきましたね。皆さんは手足の冷えで悩んだりしていませんか?

今回は冷え性についてお話しします。

 

○冷え性

冷え性とは、血流が悪くなることで起きてしまう症状の一つです。血行が悪くなると身体に必要な酸素・栄養素が行き届かなくなってしまうだけではなく、蓄積されている老廃物も排出されなくなります。そのため、冷え性になると色々な不調が現れやすくなります。中でも、「手足の冷え」はよく見られる不調の一つです。冷え性は血行が悪くなっている不調サインです。

 

○主な症状

手足の冷感、身体の冷感、あかぎれ、しびれ、しもやけ、肌荒れ、関節痛、腰痛、頭痛、肩こり、発汗異常、頻尿、倦怠感、自律神経失調症、不眠症、動悸・めまい・耳鳴り

 

○主な原因

血行が悪くなることで血液が毛細血管に流れなくなってしまうのが原因です。血管が収縮することによって、手足が冷えやすくなります。手足は身体の末端であり、臓器や脳に血行を確保しようとする為、手足への血行が悪くなるのが原因と言われています。血行が悪くなる要因は以下が挙げられます。

・筋力低下

運動不足が続いてしまうと筋肉が劣れてしまい、血行が悪化します。とくにふくらはぎは血液を心臓に戻すためのポンプとして機能しています。ふくらはぎの筋肉が落ちてしまうとポンプ機能も衰えてしまうので、きちんと運動する習慣を作りましょう。

・基礎代謝の低下

生命活動を行うのに欠かせない、必要最低限のエネルギーを「基礎代謝」といいます。基礎代謝が低くなると体温が低くなり、冷え症が起きやすくなります。

・食生活の乱れ

栄養バランスが偏った食習慣が続いてしまうことでミネラルやビタミン不足になりやすく、血の巡りが悪くなります。

・鉄分不足

鉄分不足は生理のある女性がなりやすいです。また、過度なダイエットなどが原因で鉄分不足に陥ってしまい、冷え症を引き起こすこともあります。
鉄分不足は冷え症だけではなく、体調不良や倦怠感なども発生します。

・自律神経の乱れ

ストレスや不規則な生活などにより、体温調節の命令を出す自律神経がうまく機能しなくなります。また、常に室内の空調が効いていると、室内外の温度差が激しくなるため、自律神経の機能が乱れます。こうして、夏でも冷え症を起こしやすくなります。

・喫煙

喫煙習慣があると血管が急に収縮することが多くなるので、冷え症が起きやすくなります。

 

冷え性の種類

冷え性にも色々なタイプがあり、それぞれで改善方法が変わってきます。ご自身がどのタイプにあてはまるのか確認した上で、適切な対策を講じるようにしましょう。

・手足で起こる冷え性
血流が悪いため、また血管が細くなっているため、手足の末端部分まで血液が送り届けられず手足が冷えるタイプの冷え性です。手足が冷えるのでその部分ばかりを温めようとしがちですが、人間の体はまず内臓を温めようとするため、手足だけでなく腹部もしっかり温めて手足まで血液が行き渡るようにしましょう。

下半身で起こる冷え性
主に骨盤の歪みが原因で起こる冷え性で、下半身の血流が悪くなって冷え性が起こります。
姿勢の悪さ、長時間同じ姿勢を続ける、毎晩同じ側で眠るなどのことが原因で骨盤の歪みは起こりますので、そうした普段の習慣を見直すと同時に、入浴などで体を温めて基礎代謝を良くするように心がけましょう。

・内臓で起こる冷え性
自律神経の異常により、手足の末端部分の血管が収縮されなくなって起こる冷え性です。このタイプでは手足で冷えはほとんど起こらず、内臓で血液が不足してしまうため内臓が冷えてしまいます。
よく下痢をする、全身がだるい、よく風邪を引くなどの症状が現れますが、冷え性と気づけないケースも多いです。

・全身で起こる冷え性
基礎代謝の低下により全身で冷えが起こるタイプの冷え性です。免疫力が低下しているので風邪を引きやすくなったり、下痢をしやすくなったりします。手足はそれほど冷えませんが、症状に心あたりがある場合には冷え性を疑うようにしましょう。
このタイプの冷え性を改善するためには、継続的な運動や入浴などにより基礎代謝を高めることが大事になります。

 

今回は冷え性の原因や種類について簡単にお話しさせてもらいました。

後日ブログで冷え性の改善のために必要なことをお話ししていきたいと思います。

 

次回もよろしくお願いします。

2022年10月17日