朝の手や足のこわばり 関節リウマチについて

久留米市安武町にある「まつもと整形外科」、理学療法士の小塩です。

 

皆さんは、朝に手や足の痛み、こわばりや指先の違和感を感じていませんか?

この症状は関節リウマチかもしれません。

 

今回は関節リウマチについてお話しします。

 

○原因

関節リウマチとは多発性の関節炎を主症状とする原因不明の全身疾患と言われています。

 

○症状

関節炎は手や足などの小さな関節から始まり次第に大きな関節まで腫脹や疼痛がみられます。関節炎は良くなったり悪くなったりを繰り返し次第に軟骨や骨を破壊し関節の変形や機能障害をきたします。

 

○診断

関節リウマチは血液検査だけでは診断できません。痛みや腫れのある関節の数と部位、RFや抗CCP抗体の有無、炎症反応の有無、症状持続期間をスコア化して総合的に判断します。

 

 

診断基準【アメリカリウマチ学会】

1.朝の強張り 朝の強張りが1時間以上持続すること

2.3関節領域以上の関節炎 少なくとも3つの関節領域で軟部組織の腫脹や関節液の貯留が確認されること

3.手の関節炎 手関節、MCP関節またはPIP関節の少なくとも1か所の関節領域に腫脹があること

4.対称性の関節炎 対称性に関節炎が同時に認められること

5.リウマトイド結節 骨が突出した部分または関節周囲の伸側にみられる皮下結節を医師が確認すること

6.血清リウマトイド因子 いずれの方法でもよいが、正常対照群が5%以下の陽性率を示す方法で異常値を示すこと

7.X線像の変化 手関節または指のX線前後像でRAに典型的な変化を示すこと。すなわち、関節もしくはその周囲にエロジオンまたは限局性の骨萎縮がみとめられること

 

例1.リウマチによる変形 

 

○治療

原因不明で根本治療は未だ発見されていない為、治療は主として対処療法で対策するしかありません。

・薬物療法

・外科的療法

・リハビリテーション治療

 

○生活上の注意点

症状が強い時は、安静、関節を保護することが重要です。症状が落ち着いたら、適度な運動やリハビリテーションを行い、筋力や関節の動きを維持しましょう。感染症は常に注意が必要です。喫煙や歯周病は、治療効果にも影響するため、禁煙し、歯周病はしっかり治療することをお勧めします。

 

リハビリや物理療法によりリウマチ症状の緩和が可能です。

このような症状でお困りの方はご相談ください。

2022年08月02日