背中や腰が曲がってしまう 円背とは

久留米市安武町にある「まつもと整形外科」、理学療法士の鶴元です。

 

円背でお悩みの方へ。

今回は「円背」についてお話させて頂きます。

*円背とは?*

背骨が曲がって姿勢が悪くなる状態。多くは猫背が進行することで円背になります。

円背は背骨の中でも胸椎(胸の高さ)が曲がることが特徴的です。頭部は視界を保つために顎が上がる状態となります。

 

*原因・病態*

主な原因は筋力低下と考えられています。

人間は立っていても座っていても姿勢を正しく保持できるように筋肉が常に働いています。しかし、筋力が低下していると姿勢の保持ができなくなり、背骨の弯曲や骨盤の歪みが生じるようになります。

また、筋肉が固まって柔軟性が低下し、元の姿勢に戻りにくくなるのが特徴的です。

 

*円背の主な影響*

・立っているときに首が前に出る

・骨盤が後ろに傾く

・股関節や膝関節が曲がってしまう

・バランス能力の低下

・圧迫骨折のリスク増大

 

*予防と治療*

円背はストレッチや運動を行い背骨の正常な弯曲を獲得し、日常生活での姿勢を気をつけることで予防や改善を期待することができます。

今回は自宅でできるストレッチや運動を幾つか紹介させて頂きます。

 

◯ストレッチ

胸部の伸張性を高める効果+肩甲骨の動きを高める効果

①仰向けで寝る(仰向けが難しい場合は座って行いましょう)

②首の後ろで手を組む

③4秒間かけて、鼻から息を吸いながら肘を外側に広げていきます

 (痛みのない程度で止めましょう)

④8秒間かけて、口から息を吐きながら肘を内側に狭めていきます

⑤ ①~④を5~10回程繰り返しましょう

 

◯運動

肩甲骨の動きを高める効果

①椅子に浅く腰掛け、出来るだけ良い姿勢になります

②手をグーにして手の甲を上に向けて両手を前に伸ばします

③胸を開きながら腕を横に開いていき肘を曲げながら肩甲骨を中心に寄せていきます

④肩甲骨を中心に寄せた状態で5秒程キープします

⑤ ①~④を5~10回程繰り返しましょう

※呼吸は止めないように!

 

骨盤の運動

①椅子に浅く腰掛け、出来るだけ良い姿勢になります

②骨盤を後に倒し、背中を丸めます

③骨盤を前に倒し、良い姿勢にします

④良い姿勢のまま5秒間保持します

⑤ ①~④を5~10回程繰り返しましょう

 

これらのストレッチや運動を朝、昼、晩の1日3回、毎日行うことが予防や改善に繋がるので理想的な姿勢を目指して無理しない程度で実践していきましょう!

 

理想的な姿勢 

 

 

良くない姿勢 

   

今回紹介させて頂いたストレッチや運動を実施し、円背の予防、改善に向けて頑張りましょう。

また当院では円背の方へのリハビリも行っており、患者様に合わせたリハビリや自宅で出来る運動、ストレッチの指導も行っております。

お悩みの方がいらっしゃいましたらお気軽にご相談ください。     

2022年09月26日