痛みについての考え方

こんにちは。久留米市安武町にある「まつもと整形外科」理学療法士の仲です。

皆さんは、「痛み」について考えたことはありますか?

今回は、痛みと耐用能についてお話しさせて頂きます。

・痛みとは

痛みとは、自分の体が傷ついたことを知らせる不快な感覚のことで、病気やけがなどで体に損傷が起こると、傷ついた組織を治癒する間に体を動かさないように警告する働きをしています。

・痛みのメカニズム

人の体内には様々な神経がたくさん張り巡らされています。皮膚や骨・筋などには痛みなどを感知するセンサーが付いており、刺激を感知すると皮膚・骨・筋などの痛みセンサーから脊髄神経を通り脳へ伝わります。そこで初めて「痛み」として感じるようになります。

 

・急性痛と慢性痛

皆さんは、痛みは大きく2種類に分けられることを知っていますか?

1つ目は、急性痛といって突然のけがや病気などによって起こる短期間の痛みのことです。

急性痛は、ほとんどの場合時間が経過すれば治ります。

2つ目は、慢性痛といって痛みが長く続いている状態のことです。

病気やけがの痛みはほとんどが短期間で治ります。しかし、痛みがひどく長引くと病気やけがが治った後でも痛みが続く場合があります。

慢性痛は、痛みが広範囲でありハッキリとしないことが特徴です。

「ジンジン・ビリビリする」といった表現をする場合が多いです。

急性痛の種類

急性痛の種類

・慢性痛が心身に与える影響

慢性痛を長期間放置すると、心身共に疲れやストレスから食欲不振・不眠・集中力低下・イライラするなどの症状が現れることがあります。

このような、慢性的な痛みによる心理的ストレスからうつ傾向になり、日常生活に支障をきたす可能性があります。

そのために、事故やけがなどにより体に痛みが出た場合は、すぐに整形外科を受診しましょう!

「いつもの痛みだから」と軽く考えず、痛みと向き合い適切に治療していきましょう!

・痛みと耐用能について

当院では、内服薬や外用薬・注射だけでなくリハビリにも力を入れています。

リハビリでは「痛み」に対して負荷と耐用能という考え方も取り入れています。

負荷と耐用能とはなにか?説明していきます。

  • 負荷(load)…日常生活やスポーツを通じてかかる負荷(エネルギー)のことを言います。
  • 負荷対用能(capacity)…負荷に痛みや傷害を伴わずに耐えられる範囲のことを言います。

もっと簡単に説明すると、コップと水があります。

コップを負荷耐用能、水を負荷と考えましょう!

コップに水を注ぐ場合、コップの大きさよりも多く水を入れると溢れてしまいます。逆に少なすぎると物足りない気がします。このように、コップ=痛みに耐えられる範囲以上に水=負荷が加わると体が対応しきれずに痛みとして支障が出ます。しかし、コップ=痛みに耐えられる範囲よりも水=負荷が少なすぎると体が対応する力を失うためどんどん弱っていきます。

つまり、コップ=痛みに耐えられる範囲と水=負荷は等しく適切に保つことで徐々に、体の対応力が上昇していくため痛みを起こしにくくなります。

痛みの耐用量

   

   

当院のリハビリでは、患者様一人一人に合わせた治療内容で実施しています。初めは、中々効果が感じられないかもしれませんが、痛みに対して体の耐用能が上がっていくと徐々に、痛みが取れていきます。

また、リハビリ以外にも電気治療器を用いた物理治療も行っているので気軽に来院して相談下さい!

痛み以外にも様々な内容を当院ブログに掲載していますのでご覧くださいませ。

2022年08月22日