こんにちは!久留米市安武町『まつもと整形外科』理学療法士の中尾です。
転倒などにより膝をぶつけてしまい痛みや腫れが収まらない方はいらっしゃいませんか?
今回は膝蓋骨骨折についてお話させていただきます。
膝蓋骨骨折とは…
膝蓋骨とは膝のお皿のことで膝の曲げ伸ばしの補助など重要な役割を担っています。
膝蓋骨骨折の原因には2種類あり膝蓋骨を打撲した場合と急激に膝を曲げられた場合とがあります。
膝蓋骨骨折には縦骨折、横骨折、星状骨折の3種類があり、中でも重症度が高いのは
横骨折と星状骨折です。
横骨折 星状(開放)骨折
症状
膝蓋骨を骨折してしまうと腫れにより膝の前方の痛みが強く歩行が困難になってしまいます。その他にも
・膝の曲げ伸ばしが困難になる。
・歩行が不安定になる。 等が挙げられます。
治療
手術療法を行わない保存療法と手術療法があります。
・保存療法
骨折していても大きくずれていない場合は膝を伸ばした状態で約1ヶ月間ギプスによる固定を行い骨が治癒してから膝を伸ばす筋力の訓練等を行っていきます。
・手術療法
3つ以上に割れている場合やお皿の骨同士が大きく離れている際は手術療法を選択します。
手術では針金などで骨同士を固定し治癒を待ちます。
手術後はリハビリとして膝関節が固まらないよう曲げ伸ばしをしたり、筋力訓練を実施します。
・リハビリ
保存療法の場合、骨を癒合させるために約1ヶ月程度ギプス固定を行い経過を見ながら徐々に膝の屈伸運動を開始します。
上の図のように手で足をゆっくり曲げていき、痛みのない範囲を動かすようにしましょう。
注意点
・転倒などにより膝をぶつけてしまい腫れや痛みが引かない場合は膝を無理に曲げるのはやめましょう。骨折の場合無理に曲げると筋肉に引っ張られ骨同士が離れてしまう恐れがあります。膝蓋骨骨折の疑いがある場合はできるだけ早く病院で検査してもらうようにしましょう。