久留米市安武町にある【まつもと整形外科】理学療法士の鶴元です。
最近、足の親指の骨が靴に当たって痛むことで悩んでいませんか?
今回はその痛みの原因となる外反母趾についてお話させていただきます。
主な症状
外反母趾とは足の親指が2番目の指のほうに曲がり、親指の関節が突き出し、「くの字」になることを言います。軽症の方は靴に当たると痛み、重症の方では何も履いていない時でも痛みます。
経過としては出っ張った骨が靴に当たって炎症を起こし、悪化していきます。
原因と病態
外反母趾は先端が細くなっている靴を履き続けることが主な原因で起こり、親指のつけ根から先が圧迫されて変形する可能性があります。さらに、ヒールの高い靴はつけ根にかかる負担が増えて変形を強くすることがあります。また、ヒールなどの履物に加え、筋力低下や肥満などによっておこります。
扁平足の方は外反母趾になりやすいという特徴があります。足には縦のアーチと横のアーチがあります。そのアーチが崩れると扁平足になり、外反母趾になりやすくなります。
扁平足の方は靴のインソールとして足底板(アーチサポート)を使用し、縦アーチ(土踏まず)を作るようにしましょう。
足底板を使用するとどんな効果があるの?
①足底板を使用するとアーチの矯正効果
②歩き疲れるなどの歩容の改善効果
③外反母趾などの足の変形の進行予防効果
※ご自身に合った足底板をオーダーメイドで作ることがより良い効果に繋がります。
診断
骨が出っ張っているため外見からでも診断できますが、正確にはレントゲン写真にて診断します。痛みの程度としては飛び出しているところを指で押すと痛む、靴を履いたときに痛む、何も履いていない時に痛むなどに分けられます。何も履いていない状態でも痛む場合は手術が必要になる可能性があります。
予防と治療
予防
・靴の先がゆったりとしたものを履く(スニーカーなど)
・親指と人差し指の間に装具をつける
・グーパー運動(指のパー①とグー②を20回~30回程繰り返す運動)
効果:足の指の動きを良くする
・ホーマン体操(両足の親指と人差し指の間にゴム製の物を挟み伸ばす運動)
回数は10回を2セット朝と夜の2回(輪ゴムでもOK)
※この運動をしている際に痛みがある場合は中止してください
・足指ストレッチ
方法:手を写真の様に足の間に入れて時計回りに10回、反時計回りに10回、まわす。これを2セット朝と夜の2回行ってください
※痛みがある場合は中止してください
治療
リハビリでは外反母趾を未然に防ぐことや重症化しないように維持させることを目的に患者様に合わせた筋力強化や関節運動、自宅で出来るストレッチや運動などを提供させていただきます。
しかし、変形が進むにつれて痛みが強くなり、靴を履いて歩行することができなくなると手術を検討することがあります。
外反母趾の進行を防ぐ為にも早期診断、早期リハビリが重要になってきます。
気になる方は整形外科を受診しましょう。