【久留米市の整形外科】夏に増える肩の前側の痛み!上腕二頭筋長頭腱炎の原因と治療について整形外科専門医が解説|久留米で整形外科診療を行う まつもと整形外科

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【久留米市の整形外科】夏に増える肩の前側の痛み!上腕二頭筋長頭腱炎の原因と治療について整形外科専門医が解説|久留米で整形外科診療を行う まつもと整形外科
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【久留米市の整形外科】夏に増える肩の前側の痛み!上腕二頭筋長頭腱炎の原因と治療について整形外科専門医が解説

【執筆】 

この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。

 

はじめに:夏場に増える「肩の痛み」

 

夏場はゴルフ、テニス、水泳といったスポーツ活動が活発になる季節です。また、お庭の草むしりや、お盆の帰省・旅行などで重い荷物を持ち上げる機会も増え、肩のトラブルで整形外科を受診される方が非常に多くなります。

もし、「特に肩の前側にピンポイントでズキッとした痛みがある」「遠くの物を取ろうと腕を伸ばすと肩が痛む」「シャツを着脱する時に肩の前側に痛みが走る」といった症状があれば、それは単なる筋肉痛ではなく「上腕二頭筋長頭腱炎(じょうわんにとうきんちょうとうけんえん)」かもしれません。今回は、久留米市で診療を行うまつもと整形外科が、この疾患の原因と治療法について整形外科専門医の視点から詳しく解説いたします。

上腕二頭筋長頭腱炎とは?その原因と特徴

 

「上腕二頭筋」とは、腕を曲げたときにできるいわゆる「力こぶ」の筋肉を指します。
この筋肉の先端は細いヒモのような「腱(長頭腱)」となっており、肩の関節の奥深くへと繋がっています。

この腱の通り道である骨の溝(結節間溝:けっせつかんこう)は非常に狭く、腕を上げたりねじったりするたびに摩擦が起きやすい構造をしています。
そのため、スポーツでの使いすぎ(オーバーユース)や、お仕事での反復動作によってこの摩擦部分にストレスがかかり続け、炎症を起こしてしまうのが「上腕二頭筋長頭腱炎」です。
加齢によって腱の柔軟性が低下してくる30代〜50代の方に多く見られます。

 

 

【重要】肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)や腱板断裂との鑑別(見分け方)

ここで整形外科専門医として強くお伝えしたいのが、他の肩の疾患との「鑑別診断」の重要性です。

肩の痛みが出た際、多くの方が「年齢的なものだから四十肩・五十肩になってしまった」と自己判断してしまいがちです。
しかし、痛みの原因がインナーマッスルの断裂である「腱板断裂(腱板損傷)」であることも少なくありません。

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、腱板断裂、そして今回の上腕二頭筋長頭腱炎は、どれも「腕を動かすと痛い」「夜に肩が痛んで眠れない」といった似たような症状を引き起こしますが、それぞれ治療方針やリハビリの進め方が全く異なります。
それぞれの疾患には以下のような明確な違いがあります。

チェック項目(症状・特徴)

上腕二頭筋長頭腱炎

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

腱板断裂

痛む場所の特徴

肩の前側

肩全体、または関節の奥深く

肩の側面〜上部あたり

肩の可動域

比較的保たれ、自力で可能

固まって動かない(拘縮)

痛みがあり、力が入らない

寝ている時の痛み(夜間痛)

痛むことがある(動作時がメイン)

強い夜間痛

痛むことが多い(特に下にして寝た時など)

圧痛点(押すと痛い場所)

腕の付け根の前側(結節間溝)

広範囲で特定しづらい

肩の上の出っ張り付近(大結節)

発症しやすい年代層

30〜50代(スポーツ愛好家にも多い)

40〜60代(特に50代前後)

50〜70代などの中高年層

放置した場合の悪化リスク

悪化すると腱が断裂するリスクあり

腱自体が切れるリスクはほぼない

既に腱が切れたり、傷ついたりしている状態

 

放置は危険!進行すると「腱断裂」のリスクも

 

表にある通り、上腕二頭筋長頭腱炎は四十肩・五十肩と異なり、強い痛みがあるものの「肩の可動域は比較的保たれる(腕は上がる)」という特徴があります。
そのため、「痛いけれど動かせるから大丈夫」と我慢して放置してしまう方が少なくありません。

しかし、炎症が起きている状態で無理に肩に負担をかけ続けると、腱が徐々にダメージを受けて脆くなり、最終的に長頭腱がプチッと切れてしまう「腱断裂」を引き起こす危険性があります。

自己判断で無理なストレッチなどをせず、まずは整形外科にて正確な診断を受けることが大切です。

まつもと整形外科での治療法

 

上腕二頭筋長頭腱炎の治療は、痛みの程度や生活背景に合わせて炎症を抑える「保存療法」が基本となります。
まつもと整形外科では、主に以下の4つのアプローチを段階的に組み合わせて早期回復を目指します。

薬物治療 

 

痛みが強い初期段階では、まず炎症を抑えるために患者さまの症状や体質に合わせたお薬を処方します。
痛みを引き起こすスポーツや日常の動作を避けて安静を保ちつつ、薬剤の力で患部の炎症を的確に落ち着かせます。
まつもと整形外科では、主に以下の薬剤を使い分けています。

 

外用薬(湿布・塗り薬)

 

患部に直接作用して炎症を和らげるロキソプロフェンテープ(製品名:ロキソニンテープ)や、皮膚から成分が吸収されて全身に強力な鎮痛効果を発揮するジクロフェナクナトリウムテープ(製品名:ジクトルテープ)などの鎮痛消炎テープ剤、または塗り薬を処方します。

 

消炎鎮痛薬(飲み薬)

 

体の内側から痛みの原因となる炎症を抑えるために、ロキソプロフェン(製品名:ロキソニン)や、胃への負担が少ないセレコキシブ(製品名:セレコックス)といった非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を使用します。

 

オピオイド鎮痛薬

 

通常の消炎鎮痛薬では痛みが治まらない場合や、夜も眠れないほど痛みが強いケースなどには、より強力な鎮痛効果を持つトラマドール配合剤(製品名:トラムセットなど)や、効果が長時間持続するトラマドール塩酸塩徐放錠(製品名:ツートラム)といった弱オピオイド鎮痛薬を適切に使用し、速やかに痛みをコントロールします。

 

エコーガイド下注射

 

 薬物治療で痛みが引かない場合や夜も眠れないほど痛みが強い時期には「エコーガイド下注射」が非常に高い効果を発揮します。
まつもと整形外科では、超音波(エコー)画像を見ながら炎症を起こしている結節間溝(肩前面の溝)をミリ単位で正確に確認し、局所麻酔薬とステロイド剤をピンポイントで注射して薬液を注入します。
周囲の組織を傷つけることなく、安全かつ迅速に痛みを和らげることが可能です。

 

物理療法

 

患部の血流を改善して組織の修復を促すために物理療法を行います。
まつもと整形外科では、専用の医療機器(低周波治療器や温熱療法など)を用いて筋肉の緊張を優しくほぐし、痛みの緩和と回復をサポートします。

 

リハビリ(運動療法)

 

 最も重要になるのがリハビリテーションです。
詳しくは次の項目で解説します。

当院の強み:九州最大規模のリハビリテーション体制

 

根本改善を目指す!理学療法士・作業療法士による専門性の高いオーダーメイドのリハビリ

 

注射や薬で一時的に痛みが和らいでも、肩の使い方や姿勢が悪いままだと、スポーツやお仕事に復帰した際に高確率で痛みが再発してしまいます。
そこで最も重要になるのが「リハビリテーション」による根本改善です。

肩の前側にばかり負担がかかってしまう背景には、「巻き肩(肩が内側に入っている状態)」や「猫背」などの不良姿勢、そして「肩甲骨の動きの悪さ(可動域低下)」が大きく関係しています。
まつもと整形外科では、こうした根本原因に対して以下のような専門的なリハビリを行っています。

 

徒手療法(マッサージ)による筋肉の緊張緩和

 

痛みをかばうことでガチガチに硬くなってしまった肩や首、腕周りの筋肉に対し、理学療法士・作業療法士が専門性の高い手技による丁寧なマッサージ(徒手療法)を行います。
まずは筋肉をしっかりとほぐして血流を改善し、身体を動かしやすい土台を作ります。

姿勢の分析と矯正
 痛みの原因となっている全身のアンバランスな姿勢を評価し、胸の筋肉(大胸筋など)の緊張をほぐして、正しい姿勢を取り戻します。

肩甲骨周りの機能改善
肩甲骨を本来の正しい位置でスムーズに動かせるよう、周囲の筋肉の柔軟性を高め、インナーマッスルの働きを強化します。

正しい身体の使い方の指導
スポーツ時のフォームや、日常生活での腕の挙げ方など、上腕二頭筋に負担をかけない動作を個別に指導します。

ホームエクササイズの提案
ご自宅でも安全に取り組める、再発予防のための専用ストレッチやトレーニングをお伝えします。


まつもと整形外科には、理学療法士・作業療法士をはじめとする26名の国家資格を持ったリハビリスタッフが在籍しております。
患者さま一人ひとりの生活背景や競技レベルに合わせたオーダーメイドのプログラムを作成し、痛みのない快適な生活へ戻れるよう全力でサポートいたします。

 

よくある質問(Q&A)

 

Q1. 夏場にゴルフの練習や水泳をした後から、肩の前側がズキズキ痛みます。これも上腕二頭筋長頭腱炎の症状ですか?

A1. はい、その可能性が十分に考えられます。
ゴルフのバックスイングや水泳のクロールなど、腕を高く上げたりねじったりする動作を繰り返すことで、上腕二頭筋の腱が骨と擦れて炎症を起こしやすくなります。痛みが数日続く場合は、久留米市のまつもと整形外科へお早めにご相談ください。

Q2. 肩の前側が痛いのですが、ただの五十肩(肩関節周囲炎)か、上腕二頭筋の炎症か、自分で見分ける方法はありますか?

A2. ご自身での正確な判断は非常に困難です。
上腕二頭筋長頭腱炎は肩の前側に強い痛みが出やすい特徴がありますが、四十肩・五十肩や腱板断裂が同時に合併しているケースも多く見られます。間違った自己ケアで悪化させないためにも、まずは整形外科を受診し、整形外科専門医の診察をお受けください。

Q3.薬や注射で痛みがだいぶ引いたのですが、リハビリに通う必要はありますか?

 A3. はい、痛みが和らいだ後のリハビリこそが根本改善のために非常に重要です。
お薬や注射は炎症をピンポイントで抑えるものですが、肩に負担をかける「不良姿勢」や「身体の使い方」がそのままだと、スポーツや日常動作で高確率で再発してしまいます。

👉上腕二頭筋長頭腱炎の治療や検査など詳しく知りたい方はこちら

👉肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)の治療や検査など詳しく知りたい方はこちら

👉腱板断裂(腱板損傷)の治療や検査など詳しく知りたい方はこちら

 

当院には国家資格を持つ理学療法士・作業療法士・柔道整復師が計32名在籍しています。
患者さま一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。

ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください!

 

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著者

院長
松本 淳志 Atsushi Matsumoto

経歴

  • 済生会福岡総合病院
  • 製鉄記念八幡病院
  • 福岡市民病院
  • 九州大学病院
  • 九州医療センター
  • 福岡赤十字病院
  • 済生会八幡総合病院
  • 福岡青洲会病院

資格・所属学会

  • 日本整形外科学会 専門医(日本専門医機構)
  • 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
  • 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医
  • 日本フットケア学会認定 フットケア指導士
  • インフェクションコントロールドクター
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由)
  • 難病指定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本整形外科学会
  • 日本感染症学会
  • 日本フットケア・足病医学会