【執筆】
この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。
はじめに
交通事故は、平日の昼間だけでなく、夜間や休日など、予期せぬ日時に突然発生するものです。
「夜遅くに事故に遭ってしまい、どこに相談すればいいのかわからない」「日曜日で病院が閉まっているため、いつ受診したらいいのかわからない」「休日で保険会社が閉まっているけれど、どう対応したらいいのだろう」と、休日や夜間帯での交通事故では不安や戸惑いを感じていらっしゃる方が非常に多くおられます。
まつもと整形外科では、交通事故に遭われた患者さまが1日でも早く心身ともに健康な日常を取り戻せるよう、医学的な治療だけでなく、事故後の手続きに関する正しい知識の情報発信にも力を入れています。
そこで今回は、「夜間や休日に交通事故に遭った場合の対処法」というテーマで、事故直後に必ず行うべき初動対応のステップや、無理に救急外来へ行かなくても翌日に整形外科を受診すれば大丈夫である理由、 知っておきたい保険の基本的な仕組みについて詳しく解説いたします。
夜間・休日の交通事故直後に必ず行うべき4つの初動対応
夜間や休日の交通事故であっても、直後に行うべき基本的な手順は平日の昼間と変わりません。
しかし、周囲が暗くて視界が悪かったり、相談できる窓口が閉まっていたりするため、より冷静な対応が求められます。
以下の4つのステップを必ず実施してください。
1. 負傷者の救護と安全な場所への避難
最優先すべきは人命の安全です。ケガ人がいる場合は、速やかに119番へ連絡して救急車を要請します。
特に夜間の道路は視界が悪く、後続車による二次災害(二次事故)のリスクが非常に高いため、ハザードランプを点灯させ、発炎筒や停止表示板を設置して、安全な場所へ避難してください。
2. 警察への速やかな通報(110番)
事故の大小や時間帯にかかわらず、必ず警察へ通報してください。
「夜遅いから」「お互いに大きなケガはないから」と、その場の当事者間だけで示談や話し合いを済ませてしまうことは絶対に避けてください。
警察へ連絡を行わないと、交通事故の事実を証明する「交通事故証明書」が発行されず、後から自賠責保険や任意保険の補償を受けられなくなる恐れがあります。
最初は物損事故として処理された場合でも、後から身体に痛みが出た場合は、医師の診断書を警察に提出することで人身事故へ切り替えることが可能です。
3. 相手方の情報確認と客観的な証拠保存
加害者の氏名、連絡先、住所、車のナンバー、加入している任意保険会社などを確認し、メモやスマートフォンのカメラで記録しておきます。
また、夜間の事故では周囲の状況(信号の色、道路の明るさ、お互いの車の位置関係など)があやふやになりやすいため、ドライブレコーダーの映像を保存したり、事故直後の現場写真を撮影したりしておくことが、後の過失割合の話し合いにおいて非常に重要となります。
4. 保険会社の「夜間・休日受付窓口」への連絡
ご自身が加入している任意保険会社、および相手方の任意保険会社へ連絡を入れます。
多くの保険会社では、夜間や休日であっても「事故受付の専用ダイヤル(24時間365日対応)」を設けています。
その日のうちに専門の担当者と詳細な話し合いをすることは難しい場合が多いですが、事故の第一報を入れておくことで、レッカー車の手配や初期対応のアドバイスを受けることができます。
夜間・休日の事故:無理に救急外来へ行かなくても翌日の整形外科受診で大丈夫?
夜間や休日に事故に遭った際、「今すぐ救急病院(総合病院の救急外来)に駆け込むべきなのか」と迷われる方は非常に多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、意識がはっきりしている、激しい出血がない、激痛で動けないわけではないなど、一刻を争うような緊急事態(救急車が必要な状態)を除けば、夜間や休日に無理をして救急外来を受診しなくても、翌日に交通事故治療を専門とするまつもと整形外科を受診していただければ大丈夫です。
なぜなら、総合病院の救急外来は、命に関わる重大な損傷や急性疾患への緊急対応を最優先とする場所だからです。
救急外来は地域においては欠かせない大変重要な役割を担っていますが、骨折などの急性外傷がないむち打ち症などの場合は、救急外来を受診したとしても身体の状態を確認した上で、薬の処方といった初期の応急対応が中心となります。
むち打ち症や腰痛などの交通事故特有のケガに対して、正確な診断や適切な初期治療、専門的なリハビリテーションを行うのは整形外科の役割です。
無理に夜間の救急外来へ行って疲弊してしまうよりは、翌日に交通事故治療に実績のある「まつもと整形外科」へお越しいただく方が、スムーズかつ的確な医療を提供することができます。
大切なのは「自己判断で何日も放置しないこと」であり、翌日や休日明けの早い段階で受診すれば、健康面でも手続き面でも問題ありません。

夜間・休日の保険適用ルール:自賠責保険と任意保険の仕組み
夜間や休日の事故でケガをし、翌日以降に医療機関を受診する場合、保険の取り扱いがどうなるのか不安に思われる方もいらっしゃいます。
ここで、交通事故に関わる2つの保険の仕組みをおさらいしておきましょう。
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自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)
法律によってすべての自動車やバイクに加入が義務付けられている「強制保険」です。
被害者さまの人身損害(お怪傷の治療費や慰謝料など)を最低限補償することを目的としており、傷害分の上限額は被害者1人につき「最大120万円」と定められています。
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任意保険:
自賠責保険の補償上限(120万円)を超えた損害や車の修理費用などをカバーするために、ドライバーが個人の意思で加入する保険です。
通常、平日の昼間であれば、相手方の任意保険会社が医療機関と直接やり取りを行い、患者さまの自己負担をゼロにする「一括対応」の手続きをしてくれます。
しかし、夜間や休日の場合は保険会社の社内手続きがストップしているため、翌営業日に対応が持ち越されます。
その間、保険会社との連絡がつく前に医療機関を受診される場合は、窓口で一時的に自己負担(または預かり金)をいただく形になりますが、後日、保険会社の手続きが完了した段階で全額返金される仕組みになっています。
夜間や休日の事故は不安が大きくなりやすいものですが、適切な初動対応を行い、翌日に専門の医療機関を受診することで、その後の回復や手続きが非常にスムーズになります。お身体に少しでも違和感や痛みがある場合は、決して自己判断で放置せず、お早めにまつもと整形外科へご相談ください。
よくある質問
Q1. 夜間や休日の交通事故でも、その場で警察を呼ばなければいけませんか?後日の連絡ではダメですか?
A1. はい、事故の時間帯に関わらず、必ずその場で110番通報をして警察を呼んでください。
警察は24時間365日体制で対応しています。 後日の連絡にすると、現場の状況が変わってしまい正確な確認が難しくなるだけでなく、事故の事実を公的に証明する「交通事故証明書」が正しく発行されない原因になります。
この証明書がないと、自賠責保険や任意保険の手続きがスムーズに進まなくなり、正当な休業補償や入通院慰謝料を受け取れなくなるリスクがありますので、その場での通報が不可欠です。
Q2. 夜間や休日の事故でまだ保険会社への連絡や確認が済んでいないのですが、先にまつもと整形外科を受診しても大丈夫ですか?
A2. はい、問題ありません。
お身体に痛みや違和感がある場合は、保険会社の手続きを待つことよりも、早期に診察を受けることが何よりも大切です。
まずはご自身のお身体やお怪我の治療を最優先にしてください。
休日明けにスムーズに手続きが進むよう、まつもと整形外科でもしっかりとサポートいたします。
Q3. 休日に家族や友人を車に乗せてドライブ中に事故に遭いました。同乗していた家族や友人がケガをした場合も、自賠責保険や治療費の補償は受けられますか?
A3. はい、同乗されていたご家族やご友人の方も「被害者」の扱いとなるため、自賠責保険や任意保険の補償を受け、自己負担なしで治療を受けることができます。
国が定める自賠責保険では、被害者さま1名につき最大120万円の傷害補償が認められているため、車に乗っていた人数分それぞれに対して個別に補償が適用されます。
車に強い衝撃が加わった場合、運転されていた方はもちろん、同乗されていたご家族やご友人の方の身体(首や腰など)にも同様に大きな負荷がかかっています。
翌日以降に痛みが出現することも多いため、少しでも違和感がある場合は、同乗されていた方も一緒に、お早めにまつもと整形外科を受診されることをおすすめします。
【お問い合わせ・ご予約はこちら】
お電話:0942-27-0755
(平日:9~13時、14時30分~18時 / 土曜:9時~13時)
駐車場:69台完備
【初診の方へ】交通事故治療を受けられる方はネット予約が可能です(24時間受付中)
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