【執筆】
この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。
はじめに:むちうちの症状は「首の痛み」だけではありません
交通事故によるケガと聞くと、多くの方は「首の痛み(いわゆる、むちうち)」や「腰痛」「打撲」といった、身体の表面や関節の痛みをイメージされるかもしれません。
しかし、実際の交通事故の現場、そしてその後の診療において非常に多く見受けられ、かつ患者さまを深く悩ませるのが、「頭痛」「めまい」「吐き気」「耳鳴り」「不眠」といった自律神経系の症状です。
事故直後は興奮状態にあるため気付かなくても、数日〜数週間経過してから、天候の変化とともに頭痛がひどくなったり、理由もないのに吐き気や耳鳴りがしたり、極度の疲労感に襲われたりすることがあります。
これらは決して「気のせい」や「精神的なストレスだけ」が原因ではありません。
今回は、久留米市で交通事故治療に力を入れているまつもと整形外科が、交通事故後に引き起こされる頭痛や自律神経失調のメカニズムと、整形外科専門医による的確なアプローチについて詳しく解説いたします。
なぜ交通事故後に頭痛や自律神経失調が起きるのか?
追突事故などの強い衝撃を受けると、重い頭を支えている首(頸椎)がムチのように大きくしなり、首の筋肉や靭帯が損傷します(頸椎捻挫)。
この際、ダメージを受けるのは筋肉や靭帯だけではありません。
首の骨(頸椎)のすぐそばには、私たちの意思とは無関係に内臓の働きや血流、体温などをコントロールしている「自律神経(特に交感神経)」が密集して走行しています。
事故の激しい衝撃によってこの神経の束が直接的にダメージを受けたり、周囲の筋肉が緊張して神経を圧迫したりすることで、自律神経のバランスが急激に崩れてしまいます。
交感神経が過剰に興奮し続けると、脳への血流が低下して筋緊張性頭痛や偏頭痛を引き起こし、三半規管への血流不足からめまいや耳鳴りが発生します。
これが、交通事故後に自律神経失調症のような症状が現れる大きな理由です。

専門的な見地から紐解く「バレー・ルー症候群」というニッチな疾患
患者さまが「交通事故の後から、自律神経失調症になってしまったのではないか」と悩まれるこれらの症状は、医学的な領域において「バレ・ルー症候群(後頸部交感神経症候群)」と呼ばれる状態に当てはまるケースが非常に多く見られます。
これは、首の骨(頸椎)周辺への強いダメージが原因で引き起こされる自律神経の乱れです。
ここで知っておいていただきたい重要な事実があります。それは、この「バレ・ルー症候群」は、実は整形外科医であっても広く認知されているわけではないということです。
この症状は、レントゲンやMRI検査を行っても「骨や神経の明らかな異常(骨折など)」として画像に写りにくいという厄介な特徴を持っています。
そのため、一般的な整形外科を受診すると、これらの自律神経症状が見逃されてしまうことも多いのです。
「画像上は異常がないので、とりあえず痛み止めを出して様子を見ましょう」と片付けられてしまい、患者さまが「こんなに辛いのに気のせいだと言われる」「誰にも理解してもらえない」と孤独に苦しむケースが後を絶ちません。
頭痛やめまい、自律神経失調症といった目に見えない症状だからこそ、交通事故に特化した整形外科専門医の受診と的確な診断、治療計画が不可欠となります。
従来の常識にとらわれない、まつもと整形外科の根本治療
バレー・ルー症候群をはじめとする自律神経の乱れを放置していると、慢性的な不眠やうつ症状へと進行し、お仕事や日常生活に多大な支障をきたす恐れがあります。
まつもと整形外科では、交通事故の治療において「ただ湿布と痛み止めを出して安静にする」というこれまでの常識にとらわれず、常に新しいアプローチを探求しています。事故前よりも健康で快適な身体という新たな価値を生み出すために、以下のような根本治療を行っています。
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神経の高ぶりを抑える薬物療法
単なる痛み止めだけでなく、自律神経の過度な興奮を抑えるお薬や、筋肉の緊張を内側から解きほぐすお薬、神経の修復を促すビタミン剤などを、患者さまの微細な症状の変化に合わせて処方します。 -
東洋医学のアプローチを取り入れた漢方薬治療
画像診断で異常が見つかりにくい自律神経失調症(めまい、天候による頭痛の悪化、全身の倦怠感など)には、漢方薬が非常に高い効果を発揮するケースが多くあります。患者さま一人ひとりの体質に合わせて処方し、身体の内側から優しく自律神経のバランスを整えます。 -
物理療法による血流改善
緊張して硬くなった首回りの筋肉に対し、専用の医療機器を用いて深部から温めたり、微弱な電気刺激を与えたりすることで、自律神経の圧迫を物理的に解放し、脳への血流を正常化させます。 -
専門スタッフによる徒手療法
むちうちで過敏になっている首や肩の筋肉に対し、国家資格を持つスタッフが非常にソフトで安全な手技(マッサージやストレッチ)を行い、自律神経のバランスを整えていきます。
お仕事帰りでも安心。交通事故治療に専念できる「夜20時までのリハビリ体制」
交通事故の後遺症(頭痛や自律神経失調など)を残さないためには、事故直後の急性期からしっかりと定期的な通院・リハビリを継続することが何よりも重要です。
しかし、「日中は仕事があり、どうしても整形外科の診療時間に間に合わない」と治療を途中で断念してしまう方が非常に多いのが実情です。
そこで、まつもと整形外科では、交通事故に遭われた患者さまには、平日夜20時までリハビリテーションの受付を行っております。
お仕事をされている方でも、退社後に余裕を持って通院していただくことが可能です。
治療期間が限られている自賠責保険の枠組みの中でも、しっかりと十分なリハビリ回数を確保し、後遺症のリスクを最小限に抑えるための万全のサポート体制を整えております。
交通事故後の原因不明の頭痛、めまい、吐き気、不眠などでお悩みの方は、一人で抱え込まず、ぜひお早めにまつもと整形外科へご相談ください。

よくある質問(Q&A)
Q1. 交通事故から1週間経ってから、急に頭痛や吐き気がひどくなりました。事故と関係あるのでしょうか?
A1. はい、交通事故との因果関係が非常に高いと考えられます。
事故直後は脳が興奮状態(アドレナリンが分泌された状態)にあるため痛みや不調を感じにくく、数日から数週間が経過して自律神経のバランスが崩れ始めた頃に、頭痛や吐き気、めまいといった症状が遅れて現れることは珍しくありません。
Q2. レントゲンで「骨に異常はない」と言われたのですが、それでも頭痛やめまいの治療は受けられますか?
A2. もちろんです。
自律神経の乱れや微細な筋肉・靭帯の損傷(バレー・ルー症候群など)は、そもそもレントゲンには写りません。まつもと整形外科では、画像診断の結果だけでなく、患者さまの訴える症状など総合的に判断し、治療計画を立てて行きます。
Q3. 仕事が忙しく、夕方以降しか通院できません。自賠責保険を使った交通事故治療でも夜遅く診てもらえますか?
A3. はい、可能です。
まつもと整形外科では、交通事故の被害に遭われた患者さまがしっかりとお仕事を続けながらでも治療に専念できるよう、交通事故患者さまには平日夜20時までリハビリを受け付けております(最終受 20時00分)。
お仕事帰りに安心して通院していただけます。
【お問い合わせ・ご予約はこちら】
お電話:0942-27-0755
(平日:9~13時、14時30分~18時 / 土曜:9時~13時)
駐車場:69台完備
【初診の方へ】交通事故治療を受けられる方はネット予約が可能です(24時間受付中)
【久留米で整形外科をお探しの方へ】
まつもと整形外科では、整形外科専門医による診療、リハビリテーション、交通事故治療、骨粗しょう症治療など幅広い診療を行っています。
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