「最近、立ち上がる瞬間に足の付け根がピキッと痛む…」そんな我慢を続けていませんか?
【久留米市の整形外科】股関節が痛くて歩けない?変形性股関節症の初期症状と原因を整形外科専門医が解説
【執筆】
この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。
まつもと整形外科は福岡県久留米市安武町にある、整形外科・リハビリテーション科・スポーツ整形外科のクリニックです!!
こんにちは!久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です!
この記事は、多くのシニア世代や女性を悩ませる「変形性股関節症」について、正しい知識と対策を分かりやすくお伝えする【前後編の2部構成ブログの前半(第1部)】です。
この前半の記事では、病気の基本的な仕組みをはじめ、「足の付け根の痛み」や「お尻の違和感」といった見逃してはならない初期症状、そしてなぜ軟骨がすり減ってしまうのかという根本的な原因について、詳しく掘り下げて解説していきます。
なお、気になる治療法や、健やかに歩き続けるためのリハビリテーション、日常生活での具体的なセルフケアのコツについては、続く後半の記事でじっくりと解説しますので、まずはこの前半の記事でご自身の股関節の状態を正しくチェックしてみましょう。
変形性股関節症とは?骨のクッションがすり減る病気
股関節は、骨盤のくぼみ(寛骨臼:かんこつきゅう)に、太ももの骨の頭(大腿骨頭:だいたいこっとう)がすっぽりとはまり込むような構造をしています。
この関節の表面は、滑らかな「軟骨」で覆われており、歩くときや階段を上り下りするときの衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。
変形性股関節症とは、この軟骨が加齢や何らかの原因によって少しずつすり減ってしまい、骨と骨が直接ぶつかり合ったり、擦れ合うことで股関節の変形や強い痛みを引き起こす病気です。初期の段階では軽い違和感程度ですが、進行すると「股関節が痛くて歩けない」「靴下が履きにくい」といった、日常生活に大きな支障をきたす深刻な状態になってしまいます。
見逃さないで!変形性股関節症の進行度別症状
実際にクリニックへ来院される方の多くが訴えるお悩みには、進行度によって明確な特徴があります。
1. 初期:動き始めの「足の付け根の痛み」や違和感
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朝、ベッドから起き上がって立ち上がるときに股関節が痛い。
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歩き始めの数歩だけ、足の付け根や太ももの前に違和感がある。
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少し歩いていると、いつの間にか痛みが楽になる。
この段階では、軟骨のすり減りはまだわずかです。
「少し疲れているだけかな」と見過ごしてしまいがちですが、これらは股関節からの重要なサインです。
2. 進行期:歩くたびに痛む、関節が硬くなる
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長い距離を歩くと、だんだん股関節の痛みが強くなってくる。
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階段の上り下り、特におりるときに足の付け根がズキズキ痛む。
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あぐらがかけなくなってきた、爪切りや靴下を履く動作がつらい。
軟骨のすり減りが進み、関節の隙間が狭くなると、動かせる範囲(可動域)が狭くなっていきます。
炎症が強くなるため、歩行中はずっと痛みが続くようになります。
3. 末期:じっとしていても痛い、左右の足の長さに差が出る
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歩かずにじっと座っているときや、夜寝ているときにも股関節がズキズキ痛む。
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歩くときに体が左右に大きく揺れる(跛行:はこう)。
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股関節の骨が変形して潰れるため、痛む側の足が短くなったように感じる。
末期になると、軟骨がほとんど消失し、骨同士が直接こすれ合います。
こうなると、日常生活のあらゆる動作で激しい痛みを伴うようになります。

なぜ起こる?変形性股関節症の2つの原因
変形性股関節症の原因は、大きく分けて「一次性」と「二次性」の2つに分類されます。
① 二次性変形性股関節症(日本人に圧倒的に多い原因)
日本の変形性股関節症の患者さまの約8割以上が、この二次性に該当します。
これは、生まれつき、または子供のころの成長過程で股関節の構造にわずかな不具合があり、それが原因で大人になってから発症するものです。
代表的なものに「発育性股関節形成不全」や、骨盤の受け皿が小さい「臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)」があります。
女性に多く見られるのが特徴で、年齢を重ねて体重が増加したり、筋力が低下したりすることで、股関節の一部分に集中して負担がかかり、軟骨が早くすり減ってしまいます。
② 一次性変形性股関節症
明確な基礎疾患(もともとの病気)がなく、加齢、体重の増加、仕事やスポーツによる繰り返しの過度な負担などが原因で発症するものです。
欧米人に多いタイプでしたが、近年は日本でも平均寿命の伸びやライフスタイルの変化に伴い、高齢の患者さまを中心に一次性の割合が増加しています。
変形性股関節症に関するQ&A
Q1. 股関節だけでなく、太ももや膝の上が痛むこともあるのですか?
A1. はい、起こることがあります。股関節の神経は、太ももの前や膝の近くを通っているため、股関節の痛みを「膝の痛み」や「太ももの痛み」として脳が錯覚してしまうこと(関連痛)があるからです。最も多い症状は脚の付け根の痛みですが、太もも(大腿部)や膝が痛いと思って受診したら、実は股関節に原因が隠れていたというケースも存在します。
Q2. 痛みを放置するとどうなりますか?自然に治ることはありますか?
A2. 残念ながら、一度すり減ってしまった軟骨が自然に元の状態に再生することはありません。痛みを放置してかばいながら歩いていると、反対側の股関節や腰、膝の関節にまで無理な負担がかかり、全身のバランスが崩れてしまいます。できるだけ早い段階で整形外科を受診することが大切です。
Q3. まつもと整形外科ではどのような検査を行いますか?
A3. まつもと整形外科では、まず医師による問診と触診を行い、股関節の動く範囲や痛みの出る位置を確認します。その後、正確な診断のためにレントゲン(X線)検査を行います。レントゲン画像によって、軟骨のすり減り具合(関節の隙間の広さ)や骨の変形の有無、臼蓋形成不全の程度を的確に評価し、最適な治療計画を立てていきます。
まとめ:早期発見があなたの歩行を守ります
股関節は、私たちの体の中で最も大きな関節であり、歩く・立つといった基本動作の要です。
少しでも「足の付け根がおかしいな」と感じたら、我慢せずに医療機関へ相談しましょう。
久留米市安武町のまつもと整形外科では、地域に根差した医療で、皆さまの痛みの改善を全力でサポートいたします。
ここまで、変形性股関節症の具体的な症状や原因、あるいは早期発見がいかに大切かについて、前半の記事として解説してきました。
「足の付け根が痛い」「歩くのがつらい」といった症状は、決して放置してはいけない体からのサインです。
では、実際に変形性股関節症と診断された場合、どのような治療を行い、どのように痛みを克服していけばよいのでしょうか?
続く後半の記事では、手術を回避するために重要な「保存療法」の具体例や、痛みを和らげてスムーズに歩くための「リハビリテーション」、そして日常生活で気をつけるべきポイントについて詳しく解説します。
ぜひ合わせてご覧いただき、健康な足腰を保つヒントにしてください。

当院には国家資格を持つ理学療法士・作業療法士・柔道整復師が計32名在籍しています。
患者さま一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。
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参考文献
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