【執筆】
この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。
はじめに:車社会の久留米市で絶えない「トラックとの交通事故」
九州自動車道のインターチェンジがあり、国道3号線や210号線、柳川県道(久留米柳川線)など主要な幹線道路が交差する久留米市周辺は、物流の拠点として毎日非常に多くの運送車両が行き交う車社会です。
そのため、通勤や買い物などの日常的な運転中に、後方からトラックに追突されてしまう交通事故が後を絶ちません。
一口に「トラック」と言っても、農業や身近な配達で使われる軽トラ(軽トラック)から、中型トラック、10トンを超える大型トラックまで様々な種類があります。
しかし、いずれの場合も一般的な乗用車同士の事故に比べ、追突された際の衝撃は計り知れません。
トラックは重い荷物を運ぶために車体の構造が頑丈に作られており、特に中型・大型トラックとなれば車両の重量(質量)が桁違いに大きくなります。
たとえ相手が徐行程度のスピードであったとしても、被害者の身体には想像以上のダメージが加わるのです。
さらに、事故後の相手方とのやり取りにおいても、運送会社特有の保険である「トラック共済」が窓口となることが多く、一般的な自動車保険とは異なる専門的な対応を求められるため、戸惑われる患者さまが非常に多くいらっしゃいます。
今回は、軽トラから大型車両まで、トラックに追突された際に負いやすいケガの医学的な特徴と、知っておくべき保険の仕組みについて、整形外科専門医が詳しく解説いたします。

トラック追突事故に特有のケガ:「質量の差」が招く重度なむちうち
交通事故による身体へのダメージは、ぶつかってきた車両の「スピード」と「重さ(質量)」によって決まります。
一般的な乗用車が1〜1.5トン程度であるのに対し、中型〜大型トラックは荷物を積んでいれば数トンから10トンを超えることもあります。
この圧倒的な「質量の差」が、ケガを重症化させる最大の要因です。
激しい衝撃による重度な「むちうち」
巨大なエネルギーを持つトラックに後ろから追突されると、乗っている車は一瞬にして前方へ激しく押し出されます。
その際、シートに固定された胴体だけが前に進み、重い頭は取り残されるため、首がムチのように極端にしなり、頸椎(首の骨)の関節や靭帯、周辺の筋肉が激しく引き伸ばされ損傷したり、断裂します。
乗用車同士の事故に比べて損傷の度合いが深く、長期間にわたって首の激しい痛みや可動域の制限に悩まされるケースが多く見られます。
手足の強いしびれや脱力感
首の骨の奥には、脳から手足へとつながる脊髄(太い神経の束)や神経根が通っています。
トラック事故による強い衝撃で頸椎が激しく圧迫・牽引されると、これらの神経がダメージを受け、腕から指先にかけての強いしびれやピリピリ感、力が入りにくいといった脱力感を引き起こすことがあります。
自律神経症状
首の周りには、体の機能をコントロールする「自律神経(交感神経・副交感神経)」の重要なネットワークが集中しています。
強い衝撃で首の深部が傷つくと自律神経のバランスが大きく乱れ、頑固な頭痛、めまい、耳鳴り、倦怠感、さらには夜眠れない(不眠)といった、目に見えづらい辛い症状が長く続くことがあります。
腰椎捻挫
シートベルトで固定された骨盤と衝撃で揺さぶられる上半身の境目である腰にも凄まじいねじれの力が加わります。
座っていることすら辛くなることがあります。
知っておくべき「トラック共済」の仕組みと交渉の難しさ
加害者がトラック(運送会社)であった場合、相手が大手企業であれば一般的な自動車保険会社が窓口になりますが、中小の運送会社の場合は運送業界特有の「トラック共済」という独自の組織が対応窓口になることが多くあります。
そもそも「トラック共済」とは?
運送業のトラックは毎日長距離を走行するため、どうしても事故のリスクが高くなります。
そこで、全国の運送事業者たちが自ら資金(組合費)を出し合い、万が一の事故の補償をカバーするために作られた相互扶助の組織が「トラック共済」です。
なぜやり取りが難しく感じやすいのか?
トラック共済の担当者は、日々事業用車両の交通事故案件ばかりを扱っており、示談交渉に非常に慣れています。
しかし、あくまで「運送業界という事業者を守る立場」であるため、一般的な任意保険とは異なる独自の厳格な運用基準や審査方針を持っています。
そのため、患者さまが「まだ痛みやしびれが残っているので治療を続けたい」と訴えても、実際の医学的な回復状況よりも自社の厳しい基準を優先し、一般的な保険会社よりも早い段階で治療終了(打ち切り)の打診をしてくるケースがあります。
決して患者さまの痛みが間違っているわけではないのですが、こうした立場の違いから交渉が難航し、精神的なストレスを抱え込んでしまう方が少なくありません。
まつもと整形外科が提供するサポート体制
トラック事故による激しい衝撃は、外見からは分からない「目に見えない深いダメージ」を身体に残します。
まつもと整形外科では、周囲に理解されにくい患者さまの辛い痛みや不安に真正面から向き合い、後遺症を残さないための手厚い医療サポート体制を整えています。
正確な診断と医学的根拠の提示
トラック事故による深いダメージを見逃さないよう、レントゲンやエコー検査を用いて的確な診断を行います。
また、「なぜまだ治療が必要なのか」を証明するため、医師の立場から医学的根拠に基づいた診断書や意見書を作成し、患者さまが不利益を被らないようサポートいたします。
「目に見えない痛みや症状」への専門的なアプローチ
トラック事故特有の強い衝撃は、首の痛みだけでなく、手足のしびれや頭痛、めまい、不眠といった自律神経系の症状を引き起こすことがあります。
こうした「外からは分からない辛さ」は一人で抱え込みがちですが、まつもと整形外科では決して気のせいにはせず、神経症状に対する適切な処置やお薬の処方を行い、痛みの緩和を目指します。
平日夜20時までの手厚いリハビリ体制
トラック事故による重度なむちうちは、後遺症を残さないために事故直後からのコンスタントなリハビリ通院が極めて重要です。
お仕事を休めない方でも継続して通院できるよう、まつもと整形外科では平日夜20時まで(最終受付20時)リハビリテを行っております。
理学療法士が患者さまの痛みの状態に合わせて「人の手(徒手療法)」による丁寧な施術を行い、根本的な改善を目指します。

おわりに:後遺症を防ぐために、一人で抱え込まず「まつもと整形外科」へご相談ください
「トラックにぶつけられたけれど、車が少し凹んだだけで、今は首に軽い違和感がある程度だからそのうち治るだろう」と自己判断してしまうのは非常に危険です。
トラックからの衝撃は、車のボディが吸収しきれず、確実に運転手や同乗されていた患者さまの身体の奥深くにダメージを与えています。
初期の段階で適切な診断とリハビリを受けなかったことで、数ヶ月後、数年後に慢性的な痛みやしびれという「後遺症」に苦しむ方は少なくありません。
まつもと整形外科では、患者さまの目に見えない痛みと不安に寄り添い、充実したリハビリ環境とサポート体制で、事故前の健やかな日常を取り戻すお手伝いをしております。
久留米市周辺でトラック事故に遭われた際は、一人で悩まず、できるだけ早くまつもと整形外科までご相談ください。
よくある質問(Q&A)
Q1. トラックに追突され、救急病院に運ばれました。今後の治療やリハビリをまつもと整形外科で受けることは可能ですか?
A1. はい、可能です。
救急病院や総合病院では緊急性の高い命に関わるケースや、手術が必要となる重症患者の対応が優先されます。
そのため、骨折などの異常がない「むちうち」の場合は、レントゲン検査と鎮痛薬・湿布の処方のみで終了になるケースが一般的です。
しかし、トラック事故によるダメージは非常に深く、後遺症を防ぐためには事故直後からの継続的なリハビリが不可欠です。
実際に、救急病院での初期治療を終えた後、専門的なリハビリを継続するためにまつもと整形外科へ転院される患者さまは非常に多くいらっしゃいます。
救急病院や総合病院からの「転院」をご希望の場合、紹介状は不要です。
Q2. トラック共済の担当者から「事故からまだ2ヶ月ですが、車の傷も小さいのでそろそろ治療を終了してはどうか」と言われました。痛みが強いのですが、どうすればいいですか?
A2. トラックなどの重量が大きい車からの追突の場合、車の見た目の破損が小さくても、乗員の首や腰には凄まじい衝撃が加わっており、治療に数ヶ月を要することは医学的にも珍しくありません。
まつもと整形外科へ通院中の方はしっかりサポートさせていただいます。
※他院へ通院中の方や、「保険会社から治療を完全に打ち切られた後」に転院してこられた場合、当院でのこれまでの経過がわからないため、事故と痛みの因果関係を医学的に証明することが極めて困難となります。
手遅れになる前に、なるべく早くまつもと整形外科へご相談ください。
Q3. トラックに追突された直後はパニックで痛みがなく、警察には「ケガなし(物損事故)」として届け出ました。翌日から首と背中が激しく痛み出しましたが、保険を使って治療できますか?
A3. はい、今からでもすぐにまつもと整形外科を受診してください。
事故直後は脳が興奮してアドレナリンが分泌されるため痛みを感じず、翌日以降に強い症状が出るのはむちうちの典型的な特徴です。
物損事故の扱いのまま治療費の補償を受けることができますのでご安心下さい。
後々、症状が悪化する場合には警察へ診断書を提出して、人身事故に切り替えることもできます。
交通事故
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お電話:0942-27-0755
(平日:9~13時、14時30分~18時 / 土曜:9時~13時)
駐車場:69台完備
【初診の方へ】交通事故治療を受けられる方はネット予約が可能です(24時間受付中)
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