【久留米市の整形外科】「ただの成長痛」と放置しないで!子供の膝の痛み『オスグッド病』の基礎知識と原因(シリーズ第1回)|久留米で整形外科診療を行う まつもと整形外科

院長ブログ DIRECTOR

【久留米市の整形外科】「ただの成長痛」と放置しないで!子供の膝の痛み『オスグッド病』の基礎知識と原因(シリーズ第1回)|久留米で整形外科診療を行う まつもと整形外科
  1. Home
  2. >
  3. 院長ブログ
  4. >
  5. 【久留米市の整形外科】「ただの成長痛」と放置しないで!子供の膝の痛み『オスグッド病』の基礎知識と原因(シリーズ第1回)

【久留米市の整形外科】「ただの成長痛」と放置しないで!子供の膝の痛み『オスグッド病』の基礎知識と原因(シリーズ第1回)

【執筆】 

この記事は、福岡県久留米市安武町の「まつもと整形外科」院長 松本淳志(整形外科専門医)が執筆しています。
整形外科疾患、交通事故によるむちうちやケガの治療、リハビリテーションについて、医学的な見地から正しい情報をお届けします。

 

 

当院には、サッカー、バスケットボール、バレーボール、野球、陸上など、日々スポーツに一生懸命打ち込んでいる小中学生の患者様が数多く来院されます。
そんなスポーツを頑張るお子様を持つ親御さんから、多く寄せられるご相談の一つが「子供が最近、膝の下が痛いと言っているんですが…」というものです。

「身長が伸びている時期だから、ただの成長痛だろう」「そのうち治るから、少し休んで様子を見よう」 もし、親御さんがそのように自己判断してしまっているとしたら、少し注意が必要です。
もしかするとそれは、スポーツを頑張る成長期の子供に特有のスポーツ障害、「オスグッド・シュラッター病(通称:オスグッド病)」かもしれません。

今回から3回シリーズで、小中学生の膝の痛みの代表格である「オスグッド病」について、正しい知識と、当院ならではの専門的な根本治療・サポート体制について詳しく解説していきます。
第1回となる今回は、「オスグッド病のメカニズム」と、ただの成長痛との見分け方についてお話しします。

「オスグッド病」とは何か?なぜ成長期に起こるのか

 

オスグッド病は、小学校高学年から中学生(おおよそ10歳〜15歳)の、いわゆる「成長期」のスポーツが盛んな子供に多く発症します。
痛む場所は、「膝のお皿の少し下にある骨の出っ張り(脛骨粗面:けいこつそめん)」です。

なぜこの時期の、この場所に痛みが集中するのでしょうか?
それには、子供特有の「骨の成長」と「筋肉・腱」の関係が深く関わっています。

成長期のお子様の骨は、大人のように完全に硬くなっているわけではありません。
両端に「成長軟骨(骨端線)」と呼ばれる柔らかい軟骨の層があり、そこから骨が伸びていきます。
一方で、太ももの前側には「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」という非常に大きくて強い筋肉があり、この筋肉は膝のお皿を通って、膝蓋腱となり膝下の骨(脛骨粗面)に付着しています。

スポーツで走る、跳ぶ、ボールを蹴る、急ブレーキをかけるといった動作を繰り返すと、大腿四頭筋は強く収縮し、付着部である膝下の骨をギュッと強く引っ張ります。
大人の硬い骨なら問題ないのですが、成長期の柔らかい軟骨は、この筋肉の「引っ張る力(牽引力)」に耐えきれません。 
その結果、軟骨の一部が剥がれかかったり、炎症を起こしたりして、強い痛みや腫れを引き起こすのです。
これがオスグッド病のメカニズムです。

 「オスグッド病」とは何か?なぜ成長期に起こるのか

要チェック!「成長痛」と「オスグッド病」の決定的な違い

 

親御さんが最も迷われるのが、「これは成長痛なのか、それとも病院に行くべきケガ(オスグッド病)なのか」という点です。
以下のチェックポイントを参考にしてください。

【成長痛の特徴】

  • 痛むタイミング
    夕方から夜、寝ている時などに痛むことが多い。

  • 痛む場所
    「膝のあたり」「ふくらはぎ」「すね」など、痛い場所が日によって変わったり、曖昧だったりする。

  • 見た目の変化
     腫れたり、熱を持ったりすることはない。

  • 翌朝の様子
    朝起きるとケロッとしていて、元気に走り回れる。

【オスグッド病の特徴】

  • 痛むタイミング
    スポーツ中、ジャンプした時、ボールを蹴った時、または運動の直後に痛む。

  • 痛む場所
    膝のお皿の少し下(脛骨粗面)と、痛い場所がピンポイントで明確である。

  • 見た目の変化
    膝の下の骨がボコッと出っ張ってくる。腫れや熱感がある。

  • 圧痛(あっつう)
     出っ張っている骨のあたりを指で押すと「痛い!」と強く痛がる。

もし、お子様がスポーツ中や運動後に膝下を痛がり、指で押して痛がる(圧痛がある)場合は、単なる成長痛ではありません。
オスグッド病などのスポーツ障害が強く疑われますので、放置せずに早期に整形外科を受診してください。


スポーツ障害とスポーツ外傷

 

スポーツ障害とは、スポーツや運動によって、身体の特定の部位に繰り返し負担(ストレス)がかかることで引き起こされるケガや障害の総称です。

「使いすぎ症候群(オーバーユース症候群)」とも呼ばれ、特定の動作を繰り返すことで、骨、関節、筋肉、腱、靭帯などが少しずつ損傷し、痛みや炎症が生じます。
オスグッド病は繰り返し負担(ストレス)がかかることで引き起こされるためにスポーツ障害に該当します。

「スポーツ外傷」との違い

 

スポーツによるケガは、大きく「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」に分けられます。この2つは原因が異なります。

  • スポーツ外傷(ケガ)
    転倒、衝突、捻挫、打撲、骨折、脱臼など、「1回の大きな外力」によって突発的に起こるケガのことです。(例:ラグビーで相手と接触して転倒し骨折した、サッカーで足首を捻ったなど)

  • スポーツ障害(使いすぎ)
    同じ動作の繰り返しによる「蓄積された小さな外力」によって、徐々に痛みが出てくる状態のことです。(例:野球の投球動作を繰り返すことで肩や肘が痛くなった、走り込みのしすぎでスネが痛くなったなど)

痛みを我慢してスポーツを続ける「深刻なリスク」

 

スポーツを頑張る子供たちは、非常に責任感が強く、我慢強いことが多いです。
「レギュラーから外されたくない」「大事な大会が近いから休めない」「チームメイトに迷惑をかけたくない」という思いから、親やコーチに痛みを隠してプレーを続けてしまう子が後を絶ちません。

しかし、オスグッド病を我慢して無理にスポーツを続けると、剥がれかかった軟骨が完全に剥離してしまい、最悪の場合は手術が必要になることもあります。
また、そこまで至らなくても、膝下の骨が大きく出っ張ったまま硬く変形してしまい、大人になってからも「膝立ちをするだけで骨が当たって痛い」という後遺症に悩まされることになります。

お子様の「少し痛いかも…」という小さなサインや、走るフォームの違和感を見逃さないことが、親御さんの重要な役割です。

痛みを我慢してスポーツを続ける「深刻なリスク」


おわりに(第1回のまとめ)

 

オスグッド病は、決して「成長期が終わるまで耐えるしかない不治の病」ではありません。
正しい治療とリハビリを行えば、必ずまた思い切りスポーツを楽しめるようになります。

久留米市周辺で、「お子様が膝の痛みを訴えている」「成長痛かどうかわからない」とご不安な保護者様は、決して放置せず、まずはまつもと整形外科にご来院ください。

さて、「オスグッド病は診断がつけば、あとは部活を休んで湿布を貼っていれば治るのか?」というと、実はそうではありません。
ただ休むだけでは、練習を再開した途端にまた痛みが再発してしまうのがオスグッド病の厄介なところです。

次回、シリーズ第2回では、なぜオスグッド病は繰り返すのか、そして、当院に在籍する32名の理学療法士たちが二人三脚で行う「根本原因を解決するスポーツリハビリ」の全貌について詳しく解説いたします。

どうぞご期待ください。


👉オスグッド・シュラッター病(オスグッド)の治療や検査など詳しく知りたい方はこちら

 

当院には国家資格を持つ理学療法士・作業療法士・柔道整復師が計32名在籍しています。
患者さま一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。

ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください!

 

👉当院のリハビリテーションについてはこちらをタップ!

 

【久留米で整形外科をお探しの方へ】

まつもと整形外科では、整形外科専門医による診療、リハビリテーション、交通事故治療、骨粗しょう症治療など幅広い診療を行っています。

医院紹介や診療内容、診療時間などはトップページよりご覧いただけます。

👉久留米の整形外科「まつもと整形外科」トップページはこちら

‌ 

【関連ブログ】

オスグッド病は「休む」だけでは治らない?32名のセラピストと取り組む根本治療とスポーツ復帰(シリーズ第2回)

オスグッド病を再発させない!家庭でできるセルフケアとスポーツ復帰へのサポート(シリーズ第3回・最終回)

著者

院長
松本 淳志 Atsushi Matsumoto

経歴

  • 済生会福岡総合病院
  • 製鉄記念八幡病院
  • 福岡市民病院
  • 九州大学病院
  • 九州医療センター
  • 福岡赤十字病院
  • 済生会八幡総合病院
  • 福岡青洲会病院

資格・所属学会

  • 日本整形外科学会 専門医(日本専門医機構)
  • 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
  • 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医
  • 日本フットケア学会認定 フットケア指導士
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由)
  • 難病指定医
  • 日本整形外科学会
  • 日本フットケア・足病医学会