赤ちゃんのお世話をしているお母さんからよく聞かれるのが「手首の痛み」です。
福岡県久留米市安武町にある「まつもと整形外科」
こんにちは ⭐️
久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科の作業療法士の矢野です!
目次
産後のお母さんに多い腱鞘炎とは?
抱っこや授乳のたびにズキッと痛んだり、ふたを開ける・物を持ち上げる動作でつらくなることがあります。これは「腱鞘炎(けんしょうえん)」と呼ばれる症状で、産後のお母さんにとても多くみられます。
今回は、腱鞘炎が起こる原因と、日常でできる工夫、さらに整形外科で行えるリハビリについてご紹介します。
なぜ産後は腱鞘炎になりやすいの?
抱っこや授乳で手首に負担
赤ちゃんは日に日に体重が増え、お世話する手首や腕に負担がかかりやすくなります。片手で頭を支えたり、手首を曲げた状態で長時間抱っこすると、親指のつけ根から手首にかけて大きな負担がかかります。
ホルモンの影響
出産後はホルモンの影響で関節や腱を支える組織がゆるみやすくなります。そのため普段より手首が不安定になり、炎症が起こりやすい状態になります。
家事やスマホ操作
赤ちゃんのお世話に加えて、料理・洗濯・スマホ操作などでも手首を使い続けるため、疲労が蓄積しやすいのです。
腱鞘炎の主な症状
- 親指のつけ根や手首の痛み
- 物をつかむ・ふたを開ける時にズキッとする
- 手首を動かすと痛みが強くなる
- 腫れや熱をもつこともある
放置すると慢性化し、育児に対する意欲の低下など、育児に長く影響してしまいます。早めの対応が大切です。
自宅でできるセルフケア
手首を休ませる工夫
手首を支えるためにサポーターやテーピングを利用すると楽になります。赤ちゃんを抱くときは、抱っこひもを取り入れて腕全体で支えると負担が少なくなります。
冷やす・温める
- 急に痛みが強まった時:氷や保冷剤で冷やす
- 慢性的な疲れ:お風呂や蒸しタオルで温める
状態に合わせて使い分けると効果的です。
抱っこの持ち方を工夫
手首を反らした状態で抱っこするのは負担が大きいため、腕全体で抱えるように意識しましょう。授乳クッションも便利です。
リハビリでできるサポート
整形外科のリハビリでは「痛みをやわらげること」「再発を防ぐこと」「心の安定」を目指します。
ストレッチ
親指や手首のまわりをやさしく伸ばすことで、負担を軽減します。
筋肉を鍛える運動
ペットボトルやタオルを使った軽い運動で、手首を支える筋肉を強くしていきます。無理のない範囲から始めるのがポイントです。
上半身の使い方を改善
肩や背中の動きが悪いと、手首に負担が集中してしまいます。リハビリでは肩甲骨を動かす体操なども行い、身体全体で赤ちゃんを支えられるようにします。
産後のお母さん向け:手首ストレッチ
【手首の外側を伸ばすストレッチ】
目的
親指の付け根から手首にかけての筋肉をやさしく伸ばし、腱鞘炎の痛みをやわらげる
やり方
- 肘を伸ばして、手のひらを下に向けます。
- 反対の手で、ストレッチする手の親指を軽く内側(小指側)に引きます。
- 手首から親指のつけ根にかけて、じんわり伸びる感覚があればOKです。
- 痛みがない範囲で 15〜20秒キープ します。
- これを 1日2〜3回、無理のない範囲で行いましょう。
ポイント
- 痛みが強いときは無理に伸ばさず休むことが大切です。
- 授乳や抱っこの前後に取り入れると効果的です。
まつもと整形外科での取り組み
まつもと整形外科では整形外科医と理学療法士・作業療法士が連携し、腱鞘炎で悩むお母さんをサポートしています。
- 「人の手」によるストレッチ
- 電気や温熱などによる痛みの緩和
- 国家資格を有する理学療法士、作業療法士によるストレッチ・運動指導
- 抱っこや家事の動作のアドバイス
- 心理的ケア
症状を和らげながら、再発しにくい身体の使い方を一緒に身につけていきます。苦痛なく育児に取り組んでいきましょう!
まとめ
産後のお母さんにとって、腱鞘炎は決して珍しくない症状です。
「育児だから仕方ない」と我慢せず、早めに整形外科に相談することで、育児も家事も安心して続けられるようになります。
赤ちゃんと向き合う大切な時間を、少しでも快適に過ごせるように、セルフケアとリハビリを上手に取り入れていきましょう。
産後リハビリ
まつもと整形外科には、理学療法士・作業療法士が26名所属しております。出産を経験した医療スタッフも多数所属しており、お母さんのサポートをさせていただきます。
産後の体調不良や痛みに悩まれている方は、一度お気軽にご相談ください。
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