側弯症とは?子どもから大人まで注意したい背骨のゆがみ|久留米市の整形外科|まつもと整形外科

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側弯症とは?子どもから大人まで注意したい背骨のゆがみ|久留米市の整形外科|まつもと整形外科

側弯症とは?子どもから大人まで注意したい背骨のゆがみ

まつもと整形外科は福岡県久留米市安武町にある、整形外科・リハビリテーション科・スポーツ整形外科のクリニックです!!


こんにちは!


久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です

 

側弯症とは?子どもから大人まで注意したい背骨のゆがみ

 

「最近、子どもの背中が曲がっている気がする」「学校検診で側弯を指摘された」

背骨のゆがみの一つである側弯症(そくわんしょう)は、思春期の子どもに多く見られる病気です。早期発見と適切な対応が重要であり、大人になってからも腰痛や肩こりなどの不調につながることがあります。今回は、側弯症の原因や症状、治療・予防のポイントについて詳しく解説します。



側弯症とは?


人間の背骨は、本来は前後にゆるやかなカーブがあります。しかし、脊椎を正面からみた場合に左右に大きく曲がった状態を「脊椎側弯症」と呼びます。

特に背骨がS字状やC字状に曲がるのが特徴で、放置して悪化すると姿勢の乱れだけでなく、呼吸や内臓の働きにも影響を与えることがあります。



側弯症の種類


側弯症にはいくつかの種類があります。



    • 特発性側弯症:原因がはっきりせず、思春期の女子に多い(全体の約80%を占める)


    • 先天性側弯症:生まれつき背骨の形に異常がある


    • 症候性側弯症:神経や筋肉の病気、外傷などに伴って起こる



一般的に健診や整形外科で診断されるのは「特発性側弯症」です。



側弯症の症状


初期には痛みがないため、気づきにくいのが特徴です。以下のようなサインが見られたら注意しましょう。


    • 肩の高さが左右で違う


    • 腰のくびれが左右非対称


    • 背中や肋骨の片側が盛り上がって見える


    • 学校検診で「側弯の疑い」と言われた


側弯症の原因


多くの場合は「特発性側弯症」で、はっきりとした原因はわかっていません。ただし以下の要因が関係すると考えられています。



    • 遺伝的な要因


    • 成長期の急激な身長の伸び


    • 筋肉のアンバランス


診断方法


側弯症の診断は、まず視診や触診で確認します。学校での運動器健診や整形外科で行われる「前屈検査」で異常を見つけることが多いです。

確定診断にはX線検査が必要で、背骨の曲がり具合を「コブ角」という角度で測定します。



    • 軽度:20度未満


    • 中等度:20〜40度


    • 高度:40度以上


診断方法

確定診断にはX線検査が必要


側弯症の治療


治療方法は、曲がりの程度や年齢によって異なります。


1. 経過観察


成長期でも軽度の側弯なら、定期的にレントゲンを撮って進行をチェックします。


2. 装具療法


進行が見られる場合は、専用のコルセットを装着します。成長期に効果が期待できます。


3. 手術療法


高度の側弯や、呼吸・内臓に影響がある場合には手術が選択されることもあります。



リハビリや運動の重要性


装具や手術だけでなく、理学療法士によるリハビリや日常生活での運動も大切です。



    • 背筋を鍛える運動


    • 呼吸を意識したストレッチ


    • 姿勢を整える体幹トレーニング



運動そのもので側弯がまっすぐになるわけではありませんが、進行予防や腰痛軽減に役立ちます。



自宅でできるチェック方法


保護者の方でも簡単に確認できるチェック方法があります。



    • お子さんに前屈してもらい、背中の左右差を見る


    • 肩や腰の高さを比べる


    • 制服のスカートやズボンがずれる



気になる場合は、早めに整形外科での受診をおすすめします。



放置するとどうなる?


軽度であっても、進行すると腰痛や肩こり、姿勢の崩れにつながることがあります。

重度になると、呼吸障害や心肺機能の低下を起こす可能性もあるため、早期対応が大切です。



まとめ


側弯症は、軽度の場合には無症状のことが多く、気づきにくい一方で、放置すると心身に大きな影響を与える病気です。学校検診で指摘されたら放置せず整形外科を受診しましょう。

早めの対応で、健康な成長を守ることができます。



まつもと整形外科では、毎週土曜日に脊椎外科専門医による側弯外来を行なっています。

ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください!



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著者

院長
松本 淳志 Atsushi Matsumoto

経歴

  • 済生会福岡総合病院
  • 製鉄記念八幡病院
  • 福岡市民病院
  • 九州大学病院
  • 九州医療センター
  • 福岡赤十字病院
  • 済生会八幡総合病院
  • 福岡青洲会病院

資格・所属学会

  • 日本整形外科学会 専門医(日本専門医機構)
  • 日本整形外科学会認定 運動器リハビリテーション医
  • 日本整形外科学会認定 脊椎脊髄病医
  • 日本フットケア学会認定 フットケア指導士
  • インフェクションコントロールドクター
  • 身体障害者福祉法第15条指定医師(肢体不自由)
  • 難病指定医
  • 日本医師会認定産業医
  • 日本整形外科学会
  • 日本感染症学会
  • 日本フットケア・足病医学会