まつもと整形外科は福岡県久留米市安武町にある、整形外科・リハビリテーション科・スポーツ整形外科のクリニックです!!
こんにちは !
久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です
はじめに
夏の暑い時期、多くの方が職場や家庭で冷房を使います。「冷房病」という言葉を耳にしたことがある方も多いかもしれませんが、その中でも肩こりは代表的な症状のひとつです。
今回は、冷房と肩こりの関係を医学的な視点から解説し、具体的な予防法や改善法についてご紹介します。
冷房が肩こりを引き起こす理由
1. 冷えによる血行不良
肩こりの大きな原因の一つは血行不良です。冷房の効いた室内では、外気温との差が大きく、体表面が冷やされやすくなります。特に首や肩周りの筋肉は冷えに弱く、温度が低下すると筋肉や筋膜が緊張し、血液の流れが滞ります。血流が悪くなると酸素や栄養が十分に届かず、疲労物質(乳酸など)が溜まりやすくなり、結果として肩こりが起こります。
2. 自律神経の乱れ
冷房の効いた環境と暑い屋外を行き来することで、体は急激な温度変化にさらされます。この温度差は自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを崩し、筋肉の緊張を引き起こします。特に交感神経が優位になると血管が収縮し、血流がさらに悪化します。
3. 同じ姿勢での作業
オフィスや自宅でのパソコン作業、スマホ使用は、冷房による冷えと相まって肩こりを悪化させます。冷えて筋肉が固まった状態で長時間同じ姿勢を取ると、首や肩の筋肉は休む暇がなく、こりが慢性化しやすくなります。長時間、デスクワークで仕事をする方は要注意です。

肩こりの原因はさまざまです
冷房による肩こりの特徴
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肩や首だけでなく、背中や腕までだるさを感じることがある
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午後になるにつれて症状が強くなる
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屋外で体を動かすと一時的に軽くなる
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温かいお風呂やシャワーで改善しやすい
冷房による肩こりは「冷え」が主な原因のため、温めると改善が早い傾向があります。
放置するとどうなる?
冷房による肩こりを「夏だけの一時的な症状」と軽く考えて放置すると、以下のような不調につながる可能性があります。
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慢性的な肩こり・首こり
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頭痛やめまい
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手のしびれ
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睡眠の質の低下
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集中力の低下による仕事効率の悪化
冷えによる血行不良が長期間続くと、筋肉の柔軟性が低下し、秋以降も肩こりが続くケースがあります。
冷房と肩こりの予防法
1. 冷房の設定温度と風向きの工夫
冷房の設定温度は25〜28℃が理想的です。外気温との差を5〜7℃以内に抑えることで、自律神経の乱れを防ぎやすくなります。また、冷風が直接肩や首に当たらないよう、風向きを上向きや壁側に調整しましょう。
2. 上着やストールの活用
冷房の効いた室内では、カーディガンや薄手の上着、ストールで肩や首を保温します。特に職場では冷房の温度を自分で調整できないことが多いため、自衛手段として必須です。
3. 定期的なストレッチ
1時間に1回程度、肩や首をゆっくり回すストレッチを行うことで、血流が改善します。例えば、次のような簡単な運動が効果的です。
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肩を耳に近づけるようにすくめ、ストンと下ろす(10回)
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首を前後左右にゆっくり倒す(各5回)
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両腕を大きく回す(前後各10回)
4. 温熱ケア
温めることで血流が促進され、筋肉のこわばりがほぐれます。蒸しタオルや使い捨てカイロを首の後ろや肩に当てると効果的です。就寝前にはぬるめのお風呂に10〜15分浸かるのもおすすめです。
5. 運動習慣を取り入れる
軽いウォーキングやストレッチなど、日常的な運動習慣を持つことで、筋肉の柔軟性や血流が改善され、冷房による肩こりを予防できます。

定期的なストレッチが重要です
整形外科で行うリハビリの内容
冷房による肩こりは、徒手的に筋肉や筋膜の緊張を改善させ、血行改善と筋肉の柔軟性回復がポイントです。まつもと整形外科では、症状や原因に応じて以下のようなリハビリを行います。
1. 徒手療法(ストレッチ・関節モビライゼーション)
理学療法士・作業療法士が直接手を使って手技を行い、筋肉や筋膜の緊張を緩め、血流改善や可動域の拡大を図ります。
2. セルフストレッチ指導
肩甲骨周りや首の筋肉を中心に、患者さま一人ひとりに合ったストレッチを指導します。自宅での継続が予防につながります。
3. 姿勢改善指導
デスクワークやスマホ操作による猫背姿勢を改善し、肩や首への負担を減らします。
4. 温熱療法(ホットパック・マイクロ波)
温めることで血管を拡張し、筋肉のこわばりをほぐします。冷房による冷えには特に効果的です。
冷房肩こり改善のためのおすすめストレッチ例
首の横伸ばしストレッチ
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椅子に座り、右手で左側の頭を押さえます。
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ゆっくりと右側に首を倒し、首の左側を伸ばします。
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20秒キープし、反対側も同様に行います。
肩甲骨寄せストレッチ
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背筋を伸ばして座り、両腕を曲げて肘を横に広げます。
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肩甲骨を背中の中央に寄せるように力を入れ、5秒キープ。
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力を抜いてリラックス。これを10回繰り返します。
まとめ
冷房は夏の快適な生活に欠かせませんが、長時間の使用や冷えすぎは肩こりを引き起こす原因となります。血行不良・自律神経の乱れ・姿勢の固定が重なることで、症状は悪化しやすくなります。
冷房の設定温度や風向きの工夫、上着の着用、定期的なストレッチや温熱ケアで予防・改善が可能です。
もし肩こりが長引く場合や頭痛・しびれを伴う場合は、整形外科専門医による診察と理学療法士による専門生の高いリハビリを受けることができる「まつもと整形外科」へ一度ご相談下さい。
暑い季節こそ、冷えに注意して健康な夏を過ごしましょう。
当院には理学療法士・作業療法士が計26名在籍しています。患者さま一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。
ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください!
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【参考文献】
・日本整形外科学会、肩こりhttps://www.joa.or.jp/public/sick/condition/stiffed_neck.html
・Farbu et al. “Cold exposure and musculoskeletal conditions; A scoping …” (National Institutes of Health PubMed Central)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36117709/
・Sawada et al. “Effects of alternating heat and cold stimulation at different …” (BMC Musculoskeletal Disorders, 2022)https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35831832/