福岡県久留米市安武町にある「まつもと整形外科」
こんにちは ⭐️
久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科の理学療法士の陶山です!
出産は女性にとって大きな喜びであると同時に、身体に多くの負担をかける一大イベントです。赤ちゃんを育てる喜びの裏には、産後の体調不良や痛み、心の不安が隠れていることも少なくありません。
そんな産後の悩みに対して、整形外科でもリハビリが可能です。整形外科というと、骨折や関節のトラブルに対処するところというイメージを持たれる方も多いかもしれませんが、実は産後の身体のケアにも大きな力を発揮します。
今回は、整形外科で行われる産後リハビリの内容や、その必要性、効果などを詳しく解説していきます。
妊娠中から出産にかけて、女性の身体には大きな変化が起こります。具体的には以下のような症状がよく見られます。
・骨盤の歪み
・腰痛や背中の痛み
・股関節の不安定感
・尿漏れや腹筋の緩み(腹直筋離開)
・肩こりや腱鞘炎(育児による抱っこの負担)
これらの症状は「産後だから仕方ない」と放置されがちですが、適切なリハビリを行うことで、回復を早めたり、将来的な慢性症状の予防につなげることができます。
整形外科での産後リハビリでは、医師の診断のもと、理学療法士や作業療法士といった専門家が個々の症状に合わせたリハビリプログラムを作成し、身体の機能回復を目指します。
主なリハビリ内容
・体幹トレーニング(コアトレーニング)
出産により開いた骨盤を正しい位置に戻すためのトレーニングや施術を行います。これは骨格の安定を取り戻す第一歩です。また、弱った腹筋や背筋、骨盤底筋を鍛え、腰痛を軽減したりすることが目的です。
・筋膜リリースやストレッチ
育児で固まりがちな肩や背中の筋肉をほぐし、柔軟性を回復させます。自宅でできるストレッチの指導も含まれます。
・歩行や姿勢指導
産後は体の重心が変わってしまうため、歩き方や姿勢が乱れがちです。正しい姿勢を学ぶことで、疲労の軽減や見た目の美しさも取り戻せます。
・日常生活での注意点のアドバイス
抱っこの仕方や授乳姿勢、寝方、座り方など、日々の動作が体に与える影響を学び、痛みの再発を防ぎます。
整形外科では、身体の構造や機能に精通した医師と、理学療法士や作業療法士が連携して治療にあたります。そのため、ただ「骨盤を矯正する」だけでなく、痛みの原因をしっかり見極めた上でのリハビリが可能です。
また、医療機関ならではのメリットとして以下の点が挙げられます。
・医師の診断に基づく安心感
・保険適用となる
・医療機器を使った治療や評価が受けられる
・長期的な身体のメンテナンスができる
産後リハビリは、出産後1〜2ヶ月を目安にスタートするのが理想とされています。「リハビリに通院したい。」という旨を伝えて、医師の判断を仰ぎながら無理なくスタートしましょう。
頻度としては、最初の1〜2ヶ月は週1〜2回程度通い、その後は状態を見ながら月に1〜2回に減らしていくケースが一般的です。
定期的な通院が難しい方には、自宅でできるトレーニングの指導も行います。
出産後の「自分の身体を後回しにしてしまう」傾向は、決して珍しくありません。しかし、自分の身体が元気であることが、結果として家族の健康にもつながります。
整形外科での産後リハビリは、単なる「骨盤矯正」ではなく、医学的根拠に基づいた全身のケアです。体に起こる不調を我慢するのではなく、正しくケアすることで、より快適な育児生活と、自分らしい毎日を取り戻すことができます。
当院には、理学療法士・作業療法士が26名所属しております。出産を経験した医療スタッフも多数所属しており、お母さんのサポートをさせていただきます。
産後の体調不良や痛みに悩まれている方は、一度お気軽にご相談ください。
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<参考資料>
・日本整形外科学会「産後の身体と整形外科の役割」
・厚生労働省「女性の健康支援ガイドライン」