まつもと整形外科は福岡県久留米市安武町にある、整形外科・リハビリテーション科・スポーツ整形外科のクリニックです!!
こんにちは !!
久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です
加齢とともに増える膝の痛み。その代表的な原因のひとつが「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう・へんけいせいしつかんせつしょう)」です。今回は、変形性膝関節症の基礎知識から、症状の進行を抑えるために欠かせないリハビリテーションまでご紹介します。
膝の痛みでお悩みの方、また今後の予防を考えている方の参考になればと思います。
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ったり、骨の変形が起こったりすることで、痛みや腫れ、動きにくさを引き起こす病気です。特に中高年の方に多く見られ、男性と比較して女性がやや多い傾向があります。
膝関節は、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)、そしてお皿の骨(膝蓋骨)で構成されています。この関節を覆う軟骨がクッションの役割を果たし、スムーズな動きを支えています。しかし、加齢や負荷の蓄積により軟骨がすり減ると、骨同士が直接こすれ合い、痛みや炎症を引き起こしてしまいます。
変形性膝関節症にはさまざまな要因が関わっています。
・加齢:年齢とともに軟骨の弾力性が失われ、摩耗しやすくなります。
・体重増加:膝には体重の数倍の負荷がかかります。肥満はリスクを大幅に高めます。
・筋力低下:太ももの筋肉(大腿四頭筋)が弱ると、膝への負担が増加します。
・外傷歴:過去に膝のけが(靱帯損傷や半月板損傷など)があると、変形性膝関節症を発症しやすくなります。
・遺伝的要素:家族に膝の病気が多い場合、発症しやすいとされています。
変形性膝関節症は、症状が徐々に進行していくのが特徴です。
・膝の痛み(特に動き始めや長時間の使用後)
・こわばり(朝起きたときや、しばらく座った後)
・水がたまる(膝がつっぱる)
・腫れや熱感
・関節の動かしづらさ
・歩行困難、階段の昇降困難
・膝が変形して見える(O脚・X脚)
症状が進むと、日常生活にも大きな支障をきたすようになります。そのため、早期の対策が非常に重要です。
変形性膝関節症は、以下のように段階的に進行します。
1.初期
膝の軽い痛みや違和感が現れる。休めば治るため放置されやすい段階。
2.中期
痛みが強くなり、階段の上り下りが困難になる。関節の隙間が狭くなり、レントゲンにも変形が見られる。
3.末期
歩行や日常動作に著しい障害が出る。関節の変形が顕著で、強い痛みが持続する。
この進行をできるだけ食い止めるために、リハビリがとても大切です。
リハビリテーションの目的は、「痛みを軽減すること」「関節の可動域を維持・改善すること」「筋力を強化して関節への負担を減らすこと」です。
膝の状態を適切に保つことで、症状の悪化を防ぎ、日常生活の質(QOL)を高めることができます。
また、手術を回避できる可能性も高まります。
1. 筋力トレーニング
特に太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を強化するトレーニングが重要です。筋肉がしっかりしていると、膝への負荷を分散し、痛みを軽減できます。
簡単なトレーニング例:
・椅子に座った状態で、片足ずつ膝を伸ばす運動
・壁に背中をつけて、膝を軽く曲げた状態で数秒間キープ(壁スクワット)
※痛みが強い場合は、無理せず理学療法士の指導を受けましょう。
2. 可動域訓練
膝の動きをスムーズに保つため、柔軟性を維持することも重要です。
ストレッチ例:
・仰向けで寝た状態から膝を胸に引き寄せる
・椅子に座りながら膝をできるだけ伸ばしてキープする
ストレッチは無理なく、痛みがない範囲で行うことがポイントです。
3. 歩行練習
正しい歩き方を身につけることで、膝への負担を軽減します。必要に応じて杖の使用も検討します。
4. 温熱療法・物理療法
温めることで血流を改善し、痛みを和らげます。電気治療や超音波治療など、整形外科での物理療法も効果的です。
リハビリと並行して、日常生活でも膝を守る意識が大切です。
変形性膝関節症は、放置してしまうと徐々に進行し、手術が必要になることもあります。しかし、早い段階で適切なリハビリを始めることで、症状の悪化を防ぎ、痛みを軽減し、元気な生活を続けることが可能です。
「まだ少し違和感があるだけだから」「年齢のせいだから仕方ない」
そんなふうに諦めずに、早めに整形外科を受診し、リハビリに取り組むことをおすすめします。
変形性膝関節症は誰にでも起こりうる身近な病気です。しかし、怖がる必要はありません。正しい知識を持ち、早めにリハビリを取り入れることで、痛みを和らげ、快適な毎日を取り戻すことができます。
もし膝に違和感や痛みを感じたら、無理をせず、整形外科での診察とリハビリを始めましょう。
膝と仲良く、ずっと動ける体をつくっていきましょう!
当院には理学療法士・作業療法士が計26名在籍しています。
頚椎、腰椎、膝関節、股関節など各分野に専門性の高いスタッフが在籍しており、患者様一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。
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