福岡県久留米市安武町にある「まつもと整形外科」
こんにちは
久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です
冬になると手足のしびれに悩まされたり、不安になる方がが多くなります。
今回は、手足の痺れの原因と整形外科での専門的なアプローチについて解説します。
重症化や悪化を防ぐために、予防と治療を組み合わせたアプローチが大切です。手足のしびれを抑えるためのポイントと対策をぜひ参考にしてください。
冬になると手足のしびれを感じる人が増えます。その原因は、主に神経や血管の問題が考えられます。整形外科では、これらの原因に対処し、適切な治療法を提案します。
まず、しびれの原因を特定するために、問診、病歴、生活環境をもとに診断が行われます。さらに、必要に応じて検査を行います。その診断に基づき、患者様に合った治療法を提案します。
冬の手足のしびれには、いくつかの原因があります。例えば、寒さによる動脈(血管)の収縮や血の循環不良です。また、寒さによる筋肉などもしびれを引き起こすことがあります。
これらの原因に対処するために、整形外科では薬物療法や運動療法などを提案します。
日常生活の中で、冬の手足のしびれを予防するためには、以下の対策が効果的です。
– 適度な運動を行い、筋力や柔軟性を維持する
– 睡眠や食事の質を向上させ、神経や血管の健康を保つ
– 暖かい服装や手袋・靴下などで、手足を保温する
– ストレスの軽減やリラクゼーションをする
手足のしびれは、神経や血管の問題が原因で発生することが多いです。主な症候群や病態を以下に示します。
1. 神経障害
神経の圧迫や炎症が神経の働きを低下させる
例)頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、坐骨神経痛、手根管症候群
2. 血管障害
動脈(血管)の収縮や血液循環不良により、手足に必要な酸素や栄養が十分に届かない
例)冷え性、末梢循環障害、閉塞性動脈硬化症
3. 筋肉の硬直や関節の変形
関節の変形や硬化、筋肉の緊張など。
例)関節リウマチ、変形性関節症
これらの症状が現れた場合は、早めに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
冬の手足の冷えやしびれを防ぐには、日常生活での対策が大切です。
まず、冷えを防ぐために保温対策を行いましょう。例えば、温かい手袋や靴下、インナーウェアを着用したり、適度な運動で血行を促進したりすることがおすすめです。
次に、食生活を見直しましょう。体を温める食材(生姜、唐辛子など)を積極的に摂取するとともに、ビタミンやミネラルをバランス良く摂ることが大切です。
さらに、ストレッチやマッサージを行うことで筋肉の柔軟性を保ち、神経の圧迫を防ぎます。
これらの対策を実践し、冬の手足の冷えやしびれから身を守りましょう。
手足のしびれは、神経由来または動脈血流由来に大きく大別されます。下肢動脈血流に血流が不足する下肢閉塞性動脈硬化症が疑われる場合には、当院では下肢動脈エコーで動脈血流や動脈硬化の有無などを評価します。
手足のしびれは軽度のものは経過観察となりますが、中等度~重度のもででは投薬や運動やリハビリテーションを行っていきます
末梢神経障害は、血管や神経が長期間に渡って圧迫されることで引き起こされることが多く、痛みやしびれが主な特徴です。痛みはなく、痺れだけの方もいます。
治療法は下記になります。
– 薬物療法:痛みや炎症を抑える薬を使用。痺れ修復のため、ビタミンB12の服用。
– リハビリ:筋肉の強化や血行改善を目的とした運動療法。
– 手術:頚椎椎間板ヘルニアや腰椎椎間板ヘルニアでは圧迫原因を取り除くための外科手術。
症状や原因によって治療法は異なりますが、適切なアプローチで早期改善が期待できます。
重症化や悪化を防ぐためには、予防策と治療法の組み合わせが効果的です。整形外科では、内服薬、外用薬、リハビリテーションでの治療が基本となります。
また、体重管理や健康的な食生活を心掛けることで、首や腰への負担を減らしましょう。また、動脈硬化を原因とする動脈血流の問題であれば、その原因となる高血圧や糖尿病、高脂血症の治療をきちんと行うことも大切です
冬場は手足のしびれを感じやすくなる季節です。しびれを自覚した場合、必ずしも悪い病気というわけではありませんのでご安心下さい。しびれ感だけではなく、しびれに痛みを伴う場合にはまず原因を特定し適切な治療法を選択することが大切です。手足の保温を心がけ、食生活を見直すことも重要です。しびれを自覚した場合には、一度整形外科専門医を受診し、ご相談下さい。
【参考文献】
・日本整形外科学会,しびれ https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/paralysis_of_arm.html