大掃除によるぎっくり腰を防ぐ!

福岡県久留米市安武町にある「まつもと整形外科」

こんにちは

久留米市安武町にある整形外科クリニック まつもと整形外科 院長 松本淳志です

年末の大掃除の季節が近づくと、腰痛やぎっくり腰に悩まされる方が増えます。大掃除や日常生活での腰痛予防・治療の方法を学んで、快適な生活を送りましょう。

ぎっくり腰予防法

大掃除をする前に、ぎっくり腰や腰痛を予防する方法はいくつかあります。

まず、慢性的な疲労や筋肉の緊張を解消することです。普段から適度な運動やストレッチで筋肉の柔軟性を維持し、姿勢にも気を付けることが重要です。

掃除の際は、膝や腰に負担をかけず、無理のない範囲で行うことも大切です。

・ 掃除中の姿勢を意識し、腰に負担のかかる前かがみを避ける

・重いものを持ち上げるときは膝を曲げて腰を下ろし、腹筋を使う

・床や高い場所の掃除は適切な道具を使い、無理な体勢を避ける

・始めに軽いストレッチを行い、筋肉をほぐす

・掃除中も適度な休憩をとり、無理をしない

これらの方法を実践することで、ぎっくり腰や腰痛を予防することが可能です。

大掃除に使用する掃除道具

掃除の仕方に工夫することでぎっくり腰を防ぐことが可能


適切なストレッチで腰痛軽減の秘訣

適切なストレッチを行うことで、腰痛の軽減や予防に繋がります。ポイントは、筋肉を無理なく伸ばし、緊張をほぐすことです。以下のストレッチが効果的です。

・両手で膝を抱えるようにし、ゆっくりと背中を丸める

・足を前後に開き、後ろの足のかかとを地面に押し付ける

・両足を肩幅に開いて床に手をつき、背中を反らせる

・椅子に座り、片足を膝に乗せ、反対側の背中を伸ばす

・膝を曲げ、足首を手で持ち上げ、腰と太ももの筋肉を伸ばす

これらのストレッチを1日に10〜20秒を数回、痛みがない程度行うことで、腰痛を軽減し、姿勢を改善する効果があります。


効果的な体幹トレーニングで筋力アップ

体幹トレーニングを行うことで、背中や腹部の筋肉を鍛え、腰痛のリスクを減らすことができます。

・椅子に座り、両足を持ち上げる

・うつ伏せになり、肘をついて腹筋を使い体を持ち上げる

・床に座り、両手を床につき、腰を浮かせる

・横向きになり、肘と足の外側を支点に体を持ち上げる

・仰向けになり、膝を立て、両手を床につき、骨盤を持ち上げる

これらのトレーニングを週3〜4回、無理のない範囲で継続的に行うことで、筋力アップに繋がり、腰痛の予防に効果的です。

ぎっくり腰対策

まず初期の症状では、

・安静にする

・冷やす

・無理な動きを避ける

・コルセットを付ける

・外用薬(湿布)を貼る

・鎮痛薬を内服する

といったことが効果的です。

安静にすることで、腰痛の原因となる炎症を緩和させることができます。また、鎮痛薬は炎症を抑える効果もあるため除痛効果と抗炎症効果の両面からのアプローチで腰痛の軽減を早める効果があります。

ジョギングする女性

適切な運動でぎっくり腰を防ぐ


姿勢を意識!普段の生活で腰痛予防

普段の生活で腰痛予防を行うために、

・適切な姿勢を心がける

・重いものを持つ際は腰に負担をかけない方法で持ち上げる

・無理な運動は避ける

といった点に注意しましょう。

また、椅子や床での姿勢も腰痛に大きく影響します。普段の生活での姿勢を意識して、腰痛予防に努めましょう。

ぎっくり腰の治療法とリハビリで早期回復を目指す

ぎっくり腰の治療法は、症状に応じて選択することが重要です。

ぎっくり腰の原因となる筋肉や椎間関節、椎間板の炎症を緩和するため、薬物療法により痛みや炎症を抑えることも大切です。

リハビリにおいては、リハビリ専門家の理学療法士が「人の手」を使った手技により施術を行うことで、腰痛を軽減させ、腰周りの筋肉の強化や柔軟性の向上も期待できます。腰痛が強い場合は、無理な運動は避けるようにしましょう。

生活習慣の見直しも重要です。良い姿勢を維持し、適度な運動を行い、正しい体の使い方を心がけることが大切です。

腰痛の再発予防にも取り組みましょう。

ぎっくり腰の病態と原因を理解する

ぎっくり腰は急激な腰の痛みが発生する状態で、その原因には様々な要素が存在します。腰の筋肉や椎間関節、仙腸関節、椎間板などの炎症が原因となることが多いです。また、姿勢の悪さや普段の生活習慣も関連しています。重いものを持ち上げたり、無理な動作をした際に腰に急激な大きな負担がかかり、筋肉や靭帯が損傷することが考えられます。

さらに、腰椎間板ヘルニアや腰椎分離症など、腰の構造的な問題もぎっくり腰の原因となることがあります。

腰を痛めた女性

ぎっくり腰の原因を知りましょう

薬物療法の効果と注意点

薬物療法は、痛みや炎症を抑えることで腰痛の症状を和らげる方法です。一般的な薬物には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や筋弛緩薬があり、ぎっくり腰や急性腰痛に対して効果があります。

しかし薬物療法には注意点も存在します。まず、薬物が効果を発揮するのは症状の緩和だけであり、根本的な原因や負担を取り除くことはできません。薬物治療も大切ですが、同時に体の状態を整えるリハビリを併用することが望ましいです。

また、薬物には副作用が出ることがあるために、医師との相談の上、慎重に服用しましょう。

長引く腰痛対策!痛みが再発しない方法

長引く腰痛を改善し、再発を防ぐためには以下の方法が有効です。

・適切な姿勢を意識し、体の負担を軽減する

・筋肉を鍛えることで身体をサポートする力をつける

・ストレッチを行い、柔軟性を維持し筋肉の緊張を緩和する

・適度な運動で筋肉や関節の働きを向上させる

・リハビリやマッサージで筋肉の緊張をほぐす

これらの方法を取り入れることで、腰痛の改善と再発予防が期待できます。普段から自分の体に気を配り、負担をかけすぎない生活を心がけましょう。

 

まとめ:大掃除や日常生活でぎっくり腰を予防・治療する方法

大掃除や日常生活でぎっくり腰の予防には、日頃からの正しい姿勢と習慣の維持が重要です。日常から姿勢を意識することで、ぎっくり腰を予防することが可能になります。また、リハビリは腰痛を軽減させるだけではなく、腰の筋肉の柔軟性が高まるためにぎっくり腰を起こしにくくなります。

腰痛に悩まれている方は今回紹介した内容を参考にしていただければと思います。最後に、もし腰痛に関する悩みがある場合は、整形外科専門医や理学療法士に相談することをお勧めします。一人で悩むよりも、専門家に相談することで適切なアドバイスが得られ、腰痛を克服するための近道となるでしょう。

当院には理学療法士・作業療法士が計23名在籍しています。患者様一人ひとりに合った専門性の高いリハビリメニューを提供させていただきます。
ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください!
 
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【参考文献】

・日本整形外科学会,ぎっくり腰 https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/acute_low_back.html

2024年12月25日
著者
執筆者 松本 淳志
まつもと整形外科 院長
<経歴>
福岡大学医学部卒
済生会福岡総合病院
九州大学病院
九州医療センター
福岡赤十字病院
<保有資格>
日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本フットケア学会認定フットケア指導士
<所属学会>
日本整形外科学会
日本感染症学会
日本フットケア・足病学会
院長 松本 淳志