☆糖尿病と運動療法について☆

こんにちは!

2022年5月より当院では糖尿病専門医による糖尿病外来を開設しました✨

また、当院では整形外科クリニックの利点を生かして、糖尿病治療の一環として国家資格を有する理学療法士・作業療法士による運動指導の取り組みを始めています

今回は糖尿病と運動療法についてお話しします

 

●糖尿病とは

糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖値)が正常より多い状態です。ほとんどの方には症状がありませんが、放っておくと合併症を引き起こす事が問題となります。
 
●糖尿病の原因
糖尿病は主に1型、2型に分類されます。
ほとんどの方が2型糖尿病であり、食生活、肥満、ストレス、遺伝などによって膵臓からでるインスリン(血糖値を下げるホルモン)の不足や、効きが悪くなることで血糖値が上昇します。
1型糖尿病はウイルス感染や自己免疫の反応が原因で、膵臓からインスリンが出なくなった状態です。1型糖尿病の方はインスリン治療が必要です。
 
●糖尿病の診断
糖尿病になっていても、ほとんどの場合、症状がありません。このため、糖尿病の診断は主に血液検査で行います。
検査時点の血液中の糖濃度を調べる血糖値と、血糖値の1~2か月の平均値を表すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を調べます。
 
●糖尿病の合併症につて
糖尿病の合併症には
神経障害、膜症、腎症の3つがあり、糖尿病に特徴的な合併症として3大合併症とよばれています。また、高血圧や高脂血症、喫煙などの他のリスクとともに心筋梗塞、脳梗塞を引き起こします。その他、糖尿病の方は癌の発症リスクが高いといわれています。
合併症の発症や進行を予防するには、適切な血糖値を長く維持すること、合併症の検査を定期的に行うことが大切です。定期的な受診や検査で、合併症や癌を予防・早期発見することができます。
 
●糖尿病の治療
適切な治療により血糖値をコントロールすることで合併症を予防し、糖尿病がない方と同じ生活や健康寿命を保つことが、治療の目的です。
血糖値の1~2か月の平均値を表すHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)を血糖コントロールの指標とし、患者様ごとに目標を設定して治療を行います。治療の基本は食事療法・運動療法ですが、食事療法・運動療法を十分に行っても効果が不十分な場合にはお薬での治療が必要となります。
1型糖尿病の方は食事・運動療法と同時に初期よりインスリン治療が必須です。
 
●糖尿病における運動療法の効果
 
●糖尿病の運動療法の注意点
1型糖尿病で尿ケトン体陽性時、(インスリンが欠乏して身体のPHが酸性に傾いているとき)は、運動は禁忌となります。運動療法を開始する前には、合併症の有無や程度などをメディカルチェックによって評価することが大切です。血糖コントロールの状態によっても注意が必要の為、主治医に運動の可否、運動の種類・運動強度・運動時間・運動頻度の指示を受けましょう
 
インスリン注射や経口血糖降下薬を使用している場合は低血糖に注意が必要です。インスリン注射を行っている場合は運動や薬の量の調整が必要となるので主治医に確認しましょう。運動前、運動中には捕食を行い、血糖が下がり過ぎないような工夫を行いましょう。運動を行う際は、足に合った靴を選び、運動前後は足に異常がないかをよく観察します。体調がすぐれないときは運動を中止し、無理のないように運動を継続しましょう
 
 
 
2022年06月09日