なかなか治らない手首や指の痛み 腱鞘炎

こんにちは!久留米市安武町『まつもと整形外科』作業療法士の高田です。

 

日々の仕事や家事の中で、手首や指が痛くなることはありませんか??

 

本日は『腱鞘炎』についてお話いたします。

 

〇腱鞘炎とは?

腱鞘炎(けんしょうえん)は、腱と腱鞘の間で擦れて炎症が起こります。

 

・腱鞘炎が起こる場所

〇どんな人がなりやすい?

 腱鞘炎は、楽器を演奏する人、文字を書いたり、長時間パソコンやスマホの使用する人、テニスなどの手を多く使うスポーツをする人、家事や育児をされる方など、普段指や手をよく使う人にみられる症状です。特に女性に多いとも言われています。

〇どんな症状?

親指を動かしたり(広げたり)、力を入れたりすると親指側の手首が痛くなる、腫れたりします。症状が酷くなると力が入れにくくなることもあります。

安静にしていれば症状は落ち着きますが、使い続けるとなかなか治りません。

とくに中高年になると、ホルモンバランスの変化、血行も悪くなりがちになり回復も遅くなります。

さらに腱鞘炎が進行するとばね指と呼ばれる症状が出てきます。

治療をしても関節が固まって伸びなくなることがあるので、早めに受診することをお勧めします。

症状の改善法や予防法をきちんと知っておきましょう。

 

〇診断するには?

患部の腫れや押さえると痛みが出たり、親指と一緒に手首を小指側に曲げると痛みがいっそう強くなることで診断します。

 

〇自分で確認する方法は?

以下の方法で、セルフチェックする事が出来ますが強い痛みや痺れが出るようであれば無理に行わずセルフチェックを止めましょう。自己判断のみせず整形外科受診をお勧めします。

 

 

フィンケルシュタインテスト 

親指を内側に倒し、反対の手で親指を掴み小指側へ引っ張ります。

これを行い痛みが増すようなら腱鞘炎の可能性があります。

 ②フィンケルシュタインテスト変法

 親指を手のひらの中に入れ握り拳を作り、手首を小指側に倒す。親指の付け根を伸ばしたときに痛みが増すようであれば腱鞘炎の可能性があります

〇どんな治療をするの?

 当院では、軽度の腱鞘炎に対して安静と内服、温熱治療や超音波治療で患部の炎症を抑えていきます。併せて、生活や仕事の中で注意していきたい内容や自主ストレッチやマッサージ、状態に応じて運動をを提案していきます。その他、特に強い炎症がある場合は腱鞘内ステロイド注射や固定による保存的治療もあります。

 

〇予防するには?

 腱鞘炎を予防するためには、使い過ぎないことが予防の第一歩です。

 

・継続的な作業はなるべく避けましょう。

・産後の女性は、赤ちゃんのお世話で休まず手首・指を使いがちになるので、家族と分担したり、負担になりにくい姿勢、クッションを使用するなど出来るだけ負担がかからない工夫をしましょう!

・作業の合間などに以下のストレッチやマッサージを行いましょう。

 

〇どんなストレッチ・マッサージがある?

※記載されている回数はあくまでも目安です。

疲労やご自身の体調にあわせて行いましょう!

 

・手首と腕のストレッチ

 

1:肘を曲げる
2:手のひらを自分の方またはその逆に向ける
3:手首の角度が変わらないようにしっかりと反対の手で持つ
4:痛くない範囲で限界まで肘を伸ばします。そのままの位置で止めストレッチ!!
秒数×回数 :30秒×3セット

・指のストレッチ

 

⇨親指を反らすように、ゆっくり押します。

 他の4本の指も1本ずつ反らすように、ゆっくり押します。

※テーブルの端にかけてストレッチも!!

 

 

 

・親指の付け根をほぐす

親指は指の中でも1番使用頻度が高いです。

 

 

1:親指の付け根の厚みがある部分を反対の手で揉む

2:少しずつ場所を変えて押したり、回すよう揉んだりと場所や力の入れ方変えてほぐしていきます

 

※テニスボールやゴルフボールなどで、ごろごろと前後左右にボールを動かし親指の付け根をマッサージするのも有効です。これを左右行いましょう。

 

 

上記以外でも、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。

2021年10月13日