腰の痛み 脊椎圧迫骨折

こんにちは!久留米市安武町にある「まつもと整形外科」、理学療法士の宗です。

 

圧迫骨折という疾患を聞いたことはありませんか?高齢者が転倒した際骨折をすることがありますが、多くの割合を占める骨折の一つです。この圧迫骨折についてご紹介したいと思います。

 

◎圧迫骨折とは

脊椎に屈曲圧迫がかかることによる椎体骨折です。男性より女性のほうが発症率は高く、約2倍程度とされています。有病率は高齢者になるほど高くなります。

 

 

 

 

◎原因

脊椎の脆弱性が現れるため、加齢は要因の一つです。年齢に関わらず、転倒や、交通事故などの外傷といった、外部からの大きな外力によって骨折することがあります。また、骨粗鬆症も大きな要因となります。詳しくは、別の記事に詳細に記載していますので、ぜひご閲覧ください。(https://m-seikei.net/examination/examination02/)

 

◎症状

症状としては、腰部または背部周囲の強い体動時痛、体動困難がみられます。これは他の骨折でもあらわれますが、骨折部の叩打痛もみられます。まれにしびれなど、脊髄症状を呈することがあります。圧迫骨折は重症な場合や繰り返すことがあると、椎体の圧潰による脊柱後彎変形、いわゆる猫背を助長することがあり、これは姿勢に大きな影響を与えます。

 

 

 

 

 

 

 

◎コルセットの着け方

3か月を目安に着用していただく必要があります。着用方法については、別の記事でご紹介します。

 

 

 

 

 

 

◎日常生活での注意点

骨折後は骨折部への負担を軽減し、骨癒合を促進する必要があります。まずは、過度な前屈、回旋を避けましょう。例えば靴や靴下の着脱の場合です。前かがみになるのではなく、足をあげることで腰に負担をかけないようにしましょう。また、床に落ちたものを拾う場合なども注意が必要です。立位のまま前かがみになると、腰への負担が増大します。しゃがみ込むことで腰の動きを伴うことなくものを拾うことができます。日常生活のふとした動作を改善することで、腰部へのストレスは軽減することができます。不安な点がある場合は、遠慮なくスタッフへお尋ねください。

 

 

 

 

◎リハビリ

  • コルセット納品前

コルセットが納品される前は、運動にも注意が必要です。しかし、過度な安静は筋力低下を伴います。そのため廃用症候群の予防のために、体幹ではなく、上肢や下肢の運動を行いましょう。足関節の運動は浮腫を防ぐこともできるため重要です。

  • コルセット着用下

コルセット納品されたら、コルセットをつけた状態で運動を進めていきましょう。体幹の運動は、引き続き動作に注意が必要です。腹式呼吸など、体幹の動きを伴わない運動を行いましょう。また、疼痛を伴わない範囲での下肢運動やウォーキングなどを開始していきます。

2021年07月07日